情報システムのUX(ユーザーエクスペリエンス)をデザインする際のよりどころとなるのが、「UXデザインコンセプト」です。それには「ペルソナ」などの手法を用いて構築するシステムのユーザー像を定義することが欠かせません。ユーザーの声を聞いたり、現場を観察したりしてユーザーの観点を得る必要があります。

 前回説明したように、UXデザインに取り組む入り口として、UXをデザインする際によく用いられる「JJGの5階層モデル」があります。各層は、情報システム構築の上流工程から実装工程への流れに当てはまります。

JJGの5階層モデル
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 今回は、JJGの5階層モデルの一番下の層である「戦略」フェーズについて、ITエンジニアの立場からどう取り組めばよいかを具体的に解説していきます。戦略フェーズと次回説明する「要件」フェーズを通じて、UXデザインコンセプトを整理します。

 「デザインの戦略フェーズと言われても、どうすればいいか分からない」「システムの仕様として既に『要件』が決まっているのだから、ユーザー視点で改めて使いやすさを考える必要はないのでは」──。システム構築の現場にいるITエンジニアの中には、このように考える人がいるかもしれません。

 しかし、UXをデザインする際には、ビジネスやテクノロジーに加えて、ユーザーという3つの観点からの検討が欠かせません。にもかかわらず、システム構築時には、ユーザーの観点が漏れがちなのが実情です。

UXデザインに必要な3つの観点
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