マツダが2019年10月に投入する新型ガソリンエンジンの最高熱効率で、世界最高値に達する。トヨタ自動車が2017年に発表した最高値の41%を上回る。量産機で世界初とされる超希薄燃焼(スーパーリーンバーン)を実現し、トヨタ超えを果たす。

 2019年5月24日に日本で発売した新型ハッチバックとセダンの「3」(旧アクセラ)に、同年10月から排気量2.0Lの新型ガソリン機「スカイアクティブX」を搭載した車両を用意する。最高熱効率は43%前後とみられるが、正確な数値を公表するのは投入時とされ、焦点はガソリン機開発史の節目となる45%にどこまで近づけるのかと言える。

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新型3のハッチバック(写真:日経 xTECH)

 燃費試験モード「WLTC」のほぼ全域で、燃料と気体(空気か排ガスを含んだ気体)の質量比で30~40になる超希薄な混合気による燃焼を実現する。理論空燃比(14.7)で燃焼する一般のガソリン機に対して、2倍以上薄い混合気で燃やすわけだ。熱効率を高められて、エンジン単体のCO2排出量を最大で現行比3割減らせる。

 スカイアクティブXは、まず欧州で投入した後、日本に導入する。ハイオク燃料の欧州に対して、日本ではレギュラー燃料に対応する。

 マツダの“トヨタ超え”が画期的なのは、トヨタに比べて不利な条件で実現するからだ。最高熱効率の勝負では、高出力モーターを使ったハイブリッド車(HEV)用エンジンが圧倒的に有利になる。

 トヨタが80kW超の高出力モーターを搭載したハイブリッド車(HEV)用エンジンであるのに対し、マツダはせいぜい10kW以下とみられる小出力モーターを搭載するエンジン。モーター出力が小さいほど、エンジン側の仕事量が増える。エンジンの主動作域は広くなり、広い範囲で効率を高める必要がある。すると最高値は低くなりがちである。

 一方でトヨタのようにモーター出力が大きければ、エンジンの主動作域を狭められる。最高値を上げやすくなり、それを理解するトヨタは、HEV制御で熱効率の最高値付近を積極的に活用する。

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