インターネットが発展するのに合わせて、セキュリティーの脅威は拡大し続けている。世界中のパソコンやサーバーがインターネットにつながるようになると、それらを狙ったウイルスや多種多様な攻撃が次々と登場している。

 最近、急激に増えているのがIoT機器を狙った攻撃だ。あらゆる機器がネットに接続される時代が到来し、パソコンやサーバーだけでなく、IoT機器のセキュリティーにも日ごろから気を付けなければならない時代がやってきた。

 では、どうしてIoT機器が狙う攻撃が増えているのか。IoT機器特有の問題点を知り、攻撃者に狙われる理由を見ていこう。

あらゆるものがIoT機器に

 一口にIoT機器といっても、その種類は多い。どのようなものがあるか確認してみよう。

IoT機器の例
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 大型のIoT機器として代表的なものは産業用機器だ。例えば、建設現場で使うブルドーザーや農地で使うトラクター、工場などの製造ロボットが該当する。ネットに接続することで遠隔地からリモート操作できるものもある。

 住宅向けでは、家庭用ルーターやAIスピーカーに加え、照明やテレビ、エアコンなど、ほとんどの家電が通信機能を備えつつある。スマートフォンから操作したり、逆に部屋の温度などをスマートフォンに伝えたりできる。

 社会インフラ向けのIoT機器も導入が進んでいる。監視カメラは街角の至る所で見るようになった。気温、道路の振動、地盤のずれ、水田や川の水位などを検知する各種センサーも、自治体を中心に幅広く使われている。

 その他、ネットワークに接続する機能を自動車に持たせたコネクテッドカー、活動量や心拍などをリアルタイムで計測するウエアラブル装置、子供に持たせてトラブル時に位置情報などを連絡する見守り端末の普及も進んでいる。

 このように、今やありとあらゆるものがIoT機器になりつつある。今後、5G(第5世代移動通信システム)が普及してくれば、ますます多様なIoT機器が登場し、使われるようになると予測される。

半数がIoT機器を狙った攻撃

 大規模なダークネット観測網「NICTER」を使ってサイバー攻撃を観測している情報通信研究機構(NICT)によると、IoT機器を狙った攻撃は確実に増えているという。2018年の観測結果を見ると、攻撃に利用される通信ポート別に見た結果ではトップ10のうち8つがIoT機器を狙ったものだと考えられる。さらに、上位30ポートまで拡大して詳細に分析したところ、IoT関連の通信ポートを狙った攻撃が47.7%に達していた。

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サイバー攻撃が狙う宛先ポートの割合
情報通信研究機構(NICT)がインターネット上に設置した観測地点において、2018年の1年間にわたって測定した結果をまとめたもの
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