2019年4月、選りすぐりのスポーツテックを提供する100社以上のスタートアップが東京に集結した。電通とシリコンバレーのベンチャーキャピタルのスクラムベンチャーズが共催する、スポーツテック関連のスタートアップ支援プログラム「SPORTS TECH TOKYO」のキックオフイベントに参加するためだ。連載第1回はスポーツ中継のイノベーションを紹介する。

SPORTS TECH TOKYOのイベント会場の様子
(写真:SPORTS TECH TOKYO)
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 「HockeyTV」というアイスホッケー専門のスポーツ中継配信サービスがある。アマチュアリーグを中心に毎シーズン2万試合以上をライブ中継している。運営するのは米国のHockeyTechという会社だ(図1)。

図1 アマチュアリーグを中心に、アイスホッケーを毎シーズン2万試合以上ライブ中継している「HockeyTV」のWebページ
(図:HockeyTech)
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 アイスホッケーは米国やカナダ、北欧などで高い人気を誇る。しかし、潤沢な資金を持つのは米国のプロリーグ「NHL(ナショナルホッケーリーグ)」のような一部のリーグだけだ。だから従来は、プロでもマイナーリーグの試合や学生などアマチュアの試合の中継はほとんどなかった。プロのカメラマンが実際に来て試合映像を制作するほどのコストをかけられなかったからだ。

 2万試合ものライブ映像を配信できるようになったのは、ある技術革新のおかげだ。カメラマンがいなくても、無人で放送レベルの映像を制作する「AI(人工知能)カメラ」である。この技術の導入によって、制作費の大幅な削減が実現した。低予算の試合でもNHLのようにライブ中継が可能になったのである。

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