メールの書き方で悩む若手が多い――。若手ITエンジニア向けのコミュニケーションスキル研修で講師を務めていて、近年感じることだ。

 最近の若手は学生時代からメールよりLINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使ってきたことも手伝ってか、メールのやり取りに慣れていない。そのため、相手に失礼なことをしたり、トラブルを引き起こしたりするケースもあるようだ。

 若手だけではない。メールに慣れているはずの中堅やベテランであっても、ダメなメールを書いてしまうことがある。読者の皆さんも、中堅やベテランの人から受け取ったメールに不満を覚えることがあるだろう。

 この連載では毎回、実例をベースにした「ダメなメール」を取り上げ、ダメな原因と改善方針、具体的な改善例を紹介していく。

 最初に、ダメなメールとはどんなものかを考えてみる。ダメなメールの定義は人や組織によって異なる。ただし、ビジネス上のコミュニケーションがうまく成立しないのはダメなメールだ、というのは異論の余地が無い。

 その観点で筆者が考える、ダメなメールの3つのタイプを挙げる。

タイプ1:感情の問題を引き起こす

 1つめは、書いてある内容は分かるが、何だか感情的に受け入れにくいと思われるタイプのメールだ。対面でのコミュニケーションと異なり、メールは文字情報のみでメッセージを伝える。

 対面での会話であれば、表現があまり上手でなくても、表情や態度で補完できる。相手の表情を見ながら訂正や言い換えなどをすることも可能である。

 文字情報だけの場合、それができないため、感情的なトラブルを引き起こしやすいのだ。

 「なんだ、この言い方は!」と相手を怒らせることもあれば、自分がつい送ってしまった感情的な表現について「相手はどう思っているだろう?」といつまでも気に病むこともある。

タイプ2:分かりづらい・伝わらない

 2つめは、書いている内容が読み手に理解しづらく、言いたいことが伝わらないタイプだ。

 多くの場合、ビジネスでのメールは、読み手に何かを伝えて、判断や行動などのアクションを起こしてほしい場合に送る。ところが読み手にとって、「何度読んでも結論がよく分からない」「何を依頼されたのだろう?」と悩むような書き方になっていることがある。読み手の知らない専門用語や社内用語を使っていて、意味が伝わらないケースもある。

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