中国ファーウェイ・テクノロジーズ(Huawei Technologies、華為技術)の日本法人であるファーウェイ・ジャパンは2019年11月14日、スマートフォン新機種「HUAWEI nova 5T」などの投入を発表した。米国の制裁を受けて従来通りのスマートフォン提供ができなくなっている中、日本市場に向け今後どのような策で販売を進めようとしているのだろうか。

制裁前のモデルを新製品として投入

 米アップル(Apple)を抜き世界2位の販売シェアを誇るなど、スマートフォン市場で急成長を遂げているファーウェイ・テクノロジーズ。だが2019年5月に米国商務省のエンティティーリストに登録されたことで、米国企業との取引が制限され、米グーグル(Google)製のアプリなどをまとめたGMS(Google Mobile Service)を自社開発のAndroidスマートフォンに搭載できなくなるなど、ビジネスで大きな制約が起きている。

 そうした状況下にある2019年11月14日、ファーウェイ・テクノロジーズの日本法人であるファーウェイ・ジャパンは新製品発表会を実施。スマートフォン新機種「HUAWEI nova 5T」などいくつかの新製品を発表した。

米国からの制裁が続く中、ファーウェイ・ジャパンは新製品発表会を実施。スマートフォン新機種「HUAWEI nova 5T」やウエアラブルデバイスなどを発表している。写真は2019年11月14日のファーウェイ・ジャパン新製品発表会より(筆者撮影)
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 HUAWEI nova 5Tは、日本では2018年に発売された「HUAWEI nova 3」の後継に当たるモデル。メインカメラとして4800万画素のカメラなど4個のカメラを搭載。本体前面にはフロントカメラ部分だけをくりぬいたパンチホールディスプレーを採用することにより、6.26インチの大画面をフルに生かせるのが特徴だ。

 それに加えてハイエンド向けのチップセット「Kirin 980」と8GBのRAMなどを搭載しながら、市場想定価格は税別で5万4500円と高めのミドルクラス程度に抑えている。高いコストパフォーマンスによって、ハイエンド相応ながら購入しやすさを重視したモデルとなっていることが分かる。

 だが多くの人にとって、価格や性能より気になるのは、既に米国の制裁後に販売されたモデルであるため、GMSが搭載されているかどうかという点であろう。だがHUAWEI nova 5Tは制裁前にライセンスを取得し、開発していたモデルであったことから、日本でもGMSを搭載した状態で販売されるとのこと。実際、発表会会場で触れたHUAWEI nova 5Tには「Google Play」や「Gmail」などがインストールされており、グーグルのサービスが問題なく利用できる状態であった。

制裁後に投入されるHUAWEI nova 5Tだが、制裁前にグーグルからライセンスを取得していたモデルなのでGMSはしっかり搭載されている。写真は2019年11月14日のファーウェイ・ジャパン新製品発表会より(筆者撮影)
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