富山県出身の八村塁選手が、ドラフト1巡目の指名でワシントン・ウィザーズに入団することが決まり、日本でもにわかに注目度が高まっている米プロバスケットボールリーグのNBA。

 2019年6月13日には、2018~19年シーズンの年間王者を決めるファイナル(決勝)で、トロント・ラプターズがゴールデンステート・ウォリアーズを4勝2敗で破り、初優勝を果たし、現地も大いに盛り上がった。ラプターズはチーム創設24年目で初優勝、カナダに本拠を置くチームとして初優勝、圧倒的な強さを持つと見られていたウォリアーズの3連覇阻止、と話題が豊富だが、実はテクノロジー活用でも注目を浴びている。

選手の評価をリアルタイムに分析

 同チームは米IBMと共同開発した人材評価システム「IBM Sports Insights Central」を活用している。これは2016年にチームの本部施設 OVOアスレチック・センター内に「ウォールーム」と呼ばれる専用室が設けられたことに端を発する。

トロント・ラプターズが導入した「IBM Sports Insights Central」を使っている様子。タッチ式スクリーンを操作することで、チーム力、選手力、選手の性格、リーグ、トレードなどさまざまな分析ができる
(写真:IBM)
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 このプラットフォームはIBMのAI(人工知能)「Watson(ワトソン)」の認識技術、つまりコグニティブ・テクノロジーを利用し、選手の評価をリアルタイムに分析できるようにすることを目的に設計された。

 リーグの公式データはもちろん、スカウティングなどによるチーム独自のデータ、契約情報、さらにはSNSでの評判までを取り込み、総合的に判断できるようになっている。同ツールは、「試合や練習での選手やチームのパフォーマンスに関するデータ、医療・健康関連のデータなど様々なデータを一元管理し、多様なシミュレーションを可能にします。同チームのコントロール室には、タッチ式のスクリーンが多数導入されていて、同ツールを用いて簡単にシミュレーションができます」(日本IBM)。

 ウォールームには9面の扇形大型スクリーンやタッチパネル式のスクリーンが3面埋め込まれた対話式コンソールデスクなどが設置され、コーチやゼネラルマネジャーなどチーム首脳が素早い判断を下せるように工夫されているのが特徴だ。

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