日本放送協会(NHK)は、サッカー中継でのカメラワークをAI(人工知能)で自動化する「スポーツ映像の状況理解技術」を「技研公開2019(5月30日~6月2日:NHK放送技術研究所)」で公開した(図1)。AIを搭載したカメラ(ロボットカメラ)を使って、プロカメラマンのようなカメラワークを再現する。サッカーの中継番組制作の省力化や、これまで制作コストの負担から中継が難しかった学生やアマチュアなどのスポーツ現場に向けるとする。

図1 俯瞰映像から映像を切り出し
俯瞰映像(ディスプレーに表示された上の画像)から、番組用の画像を切り取る(右下の画像)。(撮影:日経 xTECH)
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 1台の超広角レンズを搭載した8Kカメラを使って、サッカーの競技フィールドほぼ全面を俯瞰した映像を8K解像度で撮影する。この俯瞰映像から、試合の状況に応じて選手やボールにズームインしたり、選手とボールを追いかけたりする映像を切り出して作る。

 このように高解像度の俯瞰映像から、中継映像を作り出す手法は、イスラエルのピクセルロット(Pixellot)などのAIカメラと同様である。(関連記事:無人で放送レベルの中継映像、制作コスト90%減のAIカメラで「ビジネス創造」)。8Kのような高解像度の映像を使う理由は、切り出した時に視聴に耐えうる画質を確保するだけでなく、撮影した映像を解析する際に背番号や選手の顔など、詳細な部分を含めてより多くの情報を取得するためである(図2)。

図2 俯瞰映像から背番号を読み取る
8K解像度の映像を使う理由は、切り出した映像の解像度を高くするためだけでなく、試合状況を理解するための情報をできるだけ多く取得するためでもある。例えば、俯瞰映像でも8K解像度であれば背番号を読み取れる。(撮影:日経 xTECH)
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