AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)などの先端領域を担う技術者が足りない。そう喧伝されて久しい。事実だが、デジタルの時代に足りなくなる技術者は彼らだけではない。アーキテクトの能力を兼ね備えたプログラマーの不足も今後、深刻になってくるはずだ。

 システムインテグレーターと呼ばれる大手ITベンダーは、プログラマーを大勢育成する必要性を強く認識している。ウオーターフォール型のシステム開発において大手ITベンダーは設計やプロジェクトマネジメントを主に担い、プログラミングについては下請けの開発会社の技術者に任せてきた。しかしデジタルサービスの立ち上げに取り組むユーザー企業のニーズに応えるには、この階層構造では難しい。

 そこで大手ITベンダー各社は、アジャイル型のシステム開発に対応できる人材の育成に取り組んでいる。日経コンピュータが2018年末から2019年初めにかけて調査した結果によると、今後3年間でNTTデータがアジャイル型で開発する人材を現行の3000人から6000人に、富士通が300人から4000人に増やすとする。

 アジャイル型で開発する人材はほぼ全員がプログラマーとしてプロジェクトに関わる。大手ITベンダーによっては、バブル景気に沸いた1980年代後半に入社した人はプログラミングの経験なしにSE(システムエンジニア)になったと聞くから隔世の感がある。

従来の育成法とは異なる視点を持て

 ただし、育成したプログラマーがシステム全体を設計できるアーキテクトになれるかというと、それはまた別の話だ。アーキテクトの能力を備えたプログラマーの必要性について、大手ITベンダーの若手SEと話をしたら、その人は「今さら聞くのもなんですが」と前置きをしたうえで、「SEとアーキテクトの違いは何なのでしょう」と尋ねてきた。

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