マルチクラウドでは、複数のクラウドを効率的に使う必要がある。ベンダー各社は、マルチクラウド環境の構築、および運用に向けた各種サービスを投入している。マルチクラウドの一元管理へのユーザーニーズは、大きな関連需要の1つだ。

 複数のクラウドをワンストップで提供するために、窓口を一本化する動きが本格化してきた。NECは従来、ある部署は「NEC Cloud IaaS」、別の部署は「AzureやVMware」、子会社は「AWSやSFDC」を推奨するなど、「ユーザーが相談に行った窓口が推すクラウドソリューションを提案していた」(上坂事業部長)。2018年に窓口を一本化し、ユーザーニーズに合ったクラウドを提案できるように改めた。

 富士通もマルチクラウド活用のサポート強化に本腰を入れた。2019年3月、「マルチクラウドサポートセンター」を2019年4月に開設すると発表。コンサルティングなどを通じ、クラウドの選定から、設計、構築、運用までのサービスをワンストップで提供する。

 マルチクラウドサポートセンターが提供する主なサービスは、(1)マルチクラウド検討事前相談、(2)コンサルティングサービス(クラウド選定支援、導入効果可視化)、(3)設計や構築サービス、(4)稼働診断やサポートサービス、(5)PoC支援、教育・研修サービスである。

 対象となるクラウドは、同社「FUJITSU Cloud Service」で提供する全サービス。自社の「FUJITSU Cloud Service for OSS」をはじめ、Microsoft AzureやAWSを利用するサービスなどである。

マルチクラウドを一元管理

 マルチクラウド化が進むとユーザーにとって大きな課題となるのが運用の煩雑さだ。サービスの稼働状況監視、セキュリティー対策、リソースの使用率管理、コスト管理などを、複数クラウドにまたがって行う必要がある。

 こうした課題の解決に向けて、複数のクラウドを一元管理するサービスが増えてきた。「今後はマルチクラウドを視野に、一つのサービス、運用、課金として見せてマネージドしていくのがテーマ」。日鉄ソリューションズ ITサービスエンジニアリング事業部の進藤朋和技術企画部長がこう話すように、今後のクラウド運用はマルチクラウドが前提になってきそうだ。

 CTCは既に、オンプレミス環境を含むマルチクラウド環境に対して、導入から運用、保守までを一元的に提供するサービス「'CUVIC' Managed Multi-Cloud Platform」を整備している。サービスデスクや管理ポータルを提供する「クラウド管理サービス、CMS(Cloud Managed Service)」や、ライセンスやセキュリティー対策、モニタリング、バックアップなどを提供する「運用/共通機能サービス、CCS(Cloud Cover Service)」などで構成する。

 管理対象は、自社の「CUVIC」ほか、主要なパブリッククラウドである。現在はAWS/VMware Cloud on AWSだけだが、Microsoft AzureやOracle Cloudに順次対応する計画だ。

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