「車内用ステレオカメラを実車に搭載し、2019年6月ごろから自動車メーカーに提案していく計画だ」。リコーインダストリアルソリューションズ(以下、RINS)の担当者が明かした(図1)。

図1 リコーの子会社が開発した車内監視用のステレオカメラ
寸法は全幅70×全高20×全長44mmと小さい。乗員の状態監視だけでなく、ジェスチャー認識などの機能も備える。(撮影:日経Automotive)
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 車内カメラの採用拡大を見据え、部品メーカーが取り組みを加速させている。開発の競争軸は、多機能化や検知能力の拡張である。ある部品メーカーの開発者は、「(自動車メーカーからの要望で特に強いのは)カメラ1個で乗員の情報を多く集めること」と語る。

 実用化されている車内カメラは、30万画素程度の近赤外線カメラを使って運転者の状態だけを把握するものが多い。コストの制約はあるものの、多機能化や検知範囲の拡大などが求められているという。商機をつかむのは誰か。

ステレオカメラの特性を生かしてジェスチャー認識

 RINSは前方監視用カメラではデンソーと共同開発した実績がある。トヨタ自動車の「レクサスLS」やダイハツ工業の軽自動車などに採用されている(図2)。今回、RINSは「前方監視用カメラで培った技術や知見を活用し、車内用のステレオカメラを開発した」(同社)。

図2 トヨタの「レクサスLS」
リコーインダストリアルソリューションズとデンソーが共同開発したステレオカメラを搭載する。(撮影:日経Automotive)
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 今回の開発品は、視差を取得できるというステレオカメラの特性を使い、乗員の状態把握に加えてジェスチャー入力装置としても利用できるようにした。左右1組のカメラの画像で対応点を探索し、視差の情報から画像の深度情報を得る。

 開発品の寸法は、全幅70×全高20×全長44mmと小さい。内蔵するCMOSイメージセンサーは200万画素品だが、センシングには「100万画素ほどのデータを使っている」(RINSの担当者)という。画素数が大きいほど認識精度は上がるが、処理の負荷が高まるため能力の高い処理半導体が必要になる。

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