戦災で3階部分を焼失し、2階建てで“仮復旧”した東京駅・赤レンガ駅舎。1914年に完成した辰野金吾の代表作は、仮の姿のまま既に50年の歳月を経た。これまで幾度となく「建て替え」「保存」の論議にさらされてきたが、ついに元の姿に復元されることが決まった。

現在の東京駅を行幸通り(西側)から見る。駅舎の南北方向の長さは335m。最高高さ30m(建設当初は46.1m)。延べ面積2万300m2(同2万3900m2)。もともとは3階建てだったが、戦災で3階以上を焼失。戦後間もなく2階建てに改修され、今日に至った。かねてから復元を望む声は強かったが、一方で、種村直樹氏のように現状の2階建てに愛着を持っている人も少なくない(写真:吉田誠)
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 9月28日、JR東日本と東京都は、東京駅丸の内側の赤レンガ駅舎(1914年竣工)を創建当時の3階建てに復元し、併せて駅周辺の再整備をおこなうことで合意した。

 合意の内容は以下のようなもの。

──都心再生のシンボル事業として、①東京駅赤レンガ駅舎の復元と、②駅周辺の環境整備事業(丸の内広場および行幸通り)について、両者が協力して実現していく。

  • ①について:創建時の3階建て、丸ドーム屋根に復元する。
  • ②について:東京駅前、丸の内広場から皇居に続く空間を、東京の玄関口にふさわしい、シンボル性をもった空間として再整備する──。

 JR東日本の松田昌士社長は、10月5日におこなった会見で、「150m級のビルが周辺に建つ中で、大正文化の象徴としての駅舎をそのまま復元し、憩いの場所にしたい」と抱負を述べた。総工費については「300億~500億円」、復元駅舎の完成時期については「5~6年後」と語った。

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