今回は、ダメ出しばかりされてやる気が出ないという部下を持つ上田課長(仮名)からの相談です。

小林君(仮名):「来月の企画会議に向けて、新しい案を考えました。いかがでしょうか」

上田課長:「うーん、このレベルじゃとても会議に出せないな」

小林君:「では、どのように直せばいいでしょうか」

上田課長:「それは自分で考えなさい」

小林君:「またダメ出し(小声)……」

上田課長:「えっ?……」

 部下の小林君が「課長にダメ出しばかりされてやる気をなくした。もう主体的に仕事に取り組む意欲が出ない」とチームのメンバーに愚痴をこぼしていると聞きました。私はダメ出しをしているつもりはないのですが。こういう場合どうすればよいでしょうか。

承認とは

 このときは、部下の承認欲求を満たしてあげるとよいでしょう。承認とは、単にほめることだけではなく、相手の存在を認め、優れた能力や資質、業績、貢献などの事実を本人に伝えて自覚してもらうことです。

 人は誰でも、他者から認められたいという「承認欲求」を持っています。自分が必要とされていると実感して、認められたいのです。相手の承認欲求を満たすことができれば、やる気や自発性を促し、より良好な関係を構築し、相手からの信頼を得ることができます。

 上司が部下を承認することによって、部下は自分の存在意義や貢献を認識し、さらなる成長に向けてチャレンジする自信を持つことができるのです。

承認の3つの要素

 承認には、「存在の承認」「行動の承認」「結果の承認」の3つの要素があります。

[1]存在の承認

 相手の存在そのものを認め、変化に気づいて伝えることです。例えば、「挨拶」「名前を呼ぶ」「興味・関心を伝える」「気づかう」などです。

[2]行動の承認

 相手の行動そのものを認めたり、行動を望ましい方向へ導いたりすることです。例えば、「感謝する」「共感する」「励ます」「安心を伝える」などです。

[3]結果の承認

 結果そのものを認めたり、将来に対して良い結果を望んだりすることです。例えば、「ねぎらう」「感謝する」「成長の結果を伝える」「目標達成を伝える」などです。

部下を承認する際のポイント
(作成:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら