今回は、上司と部下の個人面談である1on1ミーティングで「話したいことは特にない」と部下に言われてしまうという悩みを持つ小川課長(仮名)からの相談です。

小川課長:「今日は、何か話したいことある?」
部下:「いえ、特に話すことはありません」

 人材育成や職場活性化の手法として1on1ミーティングの関心が高まっています。1on1ミーティングの効果も理解しているつもりですし、進め方も研修で学びました。部下から話をしてもらおうとするのですが、話したいことは特にないと言われてしまいます。そこでつまずいてしまうのです。どうすれば1on1ミーティングを効果的に進められるでしょうか。

 1on1ミーティングは、上司と部下の間で、定期的に1対1で対話して、部下に気づきを促しながら個人の能力を引き出すためのミーティングです。毎期の目標を設定して上司と部下が共有する「目標設定面談」や、進捗のフィードバック、次期の目標や課題を話し合う「評価面談」とは異なります。日々の業務の状況や悩みについて部下から自由に話をしてもらい、上司は、それらの課題を取り除くためのサポートをします。部下が話して良かったと思える場であることが大切です。

 1on1ミーティングを実施することで、次のような効果が期待できます。

  • [1]定期的な対話を設けることで、上司と部下の関係性が向上する。
  • [2]部下自身が成長していくために必要なことに、自ら気づく。
  • [3]部下の目標達成状況に合わせた働き掛けができ、対策が打てる。
  • [4]キャリア・ビジョンに合わせた適材適所で、部下のやる気を引き出す。
  • [5]居心地の良い職場となり、離職につながるリスクを回避することができる。

 しかしながら、あまり効果が出せずに挫折してしまった会社もあります。例えば、「部下の愚痴を聞くだけになってしまい、単なるガス抜きの場になってしまった」、「実施頻度が低く、結局、業績評価面談と一緒になってしまった」、「上司が自分の経験を一方的に押し付ける場になってしまった」、「上司が部下の話を先回りしたり、否定してしまったりするので会話が続かない」などなど……。

1on1ミーティングの効果的な進め方
(作成:日経 xTECH)
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