星出彰彦氏特別対談はこちら(第1回目第2回目第3回目

 2020年に国際宇宙ステーション(ISS)の船長として、3度目の宇宙に飛び立つ予定の宇宙飛行士・星出彰彦氏。同氏は大学時代にラグビー部に所属したラガーマンで、宇宙にラグビーボールを初めて持って行った宇宙飛行士としても知られている。

 「宇宙とラグビー」。一見、何の関係も無いように思える両者には、実は多くの共通点があることを、星出氏は約20年にわたる宇宙飛行士としての経験から見いだした。宇宙飛行士として必要なことの本質をラグビーから学んだというのだ。

2018年3月6日に開催された、星出彰彦宇宙飛行士のISS長期滞在搭乗員の決定に関する記者会見の様子
(写真:JAXA)
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 実際、宇宙での危険なミッションと、今秋に日本開催を控える4年に1度の「ラグビーワールドカップ2019」(9月20日~11月2日)など、世界的なスポーツイベントには共通点が多い。いずれも“プレーヤー”に失敗が許されないという究極のプレッシャーがかかること、そして“表の顔”は宇宙飛行士や選手・監督だが、その裏では個々の専門領域を持つ多国籍人材から成る多くのスタッフが1つのチームを構成し、プロとして任務を遂行する点だ。

 実は日ごろ、宇宙やラグビー(スポーツ)と関係の無い業界にいるビジネスパーソンが、ここから学べることは多い。失敗が許されないプロジェクトをチームとしていかに成功させるか、文化や習慣が異なる多国籍人材から成るチームをいかにまとめ上げるか・・・。ビジネスで勝つための「チームビルディング」のヒントが満載なのだ。

 この連載では、ISSへの滞在を間近に控えた現役宇宙飛行士・星出氏の全面協力の下、宇宙とラグビーのそれぞれについて、宇宙飛行士やラグビー選手のみならず、チームを支えるスタッフが登場し、チームビルディングなどに関する現場の知見をお伝えする。

 第2弾の主テーマは、チームをまとめるための「リーダーシップ」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)で宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)のフライトディレクタを務める前田真紀氏、そして元ラグビー日本代表のキャプテンで、現在はラグビーワールドカップ2019のアンバサダーを務める廣瀬俊朗氏の対談を3回にわたってお伝えする。

 対談のモデレーターは、慶應義塾大学理工学部体育会ラグビー部で星出氏の後輩に当たる、現・慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科教授の神武直彦氏が務めた。神武氏もJAXA出身で、宇宙飛行士候補者選抜試験を受験した経験もある。なお、星出氏は今回、米テキサス州のNASAジョンソン宇宙センターからテレビ会議で参加した。

対談の様子。右奥が廣瀬氏、右手前が前田氏、左は神武氏。星出氏はテレビ会議でオブザーバーとして参加した。場所は茨城県つくば市にある、JAXAの筑波宇宙センター
(写真:加藤康)
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