ちょっと間が悪かった。本コラムは前回、米国で経営不振の流通チェーンが窮余の策として米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)と提携し、アマゾンの商品を店舗で受け取れるようにしていると指摘した。するとその直後に、アマゾンが同じ取り組みを日本で始めたのだ。

 アマゾンジャパンが2019年9月18日に発表したのは、アマゾン専用の宅配ロッカーをコンビニエンスストアの「ファミリーマート」や小田急電鉄の駅に設置する「Amazon Hubロッカー」と、飲食店やマッサージ店など小型店のカウンターでアマゾン商品が受け取れる「Amazon Hubカウンター」だ。こうした実店舗で商品が受け取れるサービスをアマゾンは「Amazon Hub」と総称する。

 Amazon Hubロッカーは従来、アマゾンロッカーと呼ばれていたもの。米国のコンビニやスーパーマーケットには2011年から設置されるようになり、2018年末の時点でその数は約2800個に達している。Amazon Hubカウンターも米国で先に始まった取り組み。米大手ドラッグストアのライト・エイド(Rite Aid)は2019年末までに米国にある約1500の店舗でアマゾン商品を受け取れるようにするほか、大手衣料販売店の米コールズ(Kohl’s)も約1000店舗でアマゾン商品の返品受け付けを始めている。

 日本においては2019年末までにAmazon Hubロッカーが100カ所に設置され、Amazon Hubカウンターも同年末までに100店舗で始まる予定だ。当初は東京都と神奈川県が中心で、2020年から日本全国で展開するとしている。日本におけるAmazon Hubを巡る状況を詳しく見ると、興味深い事実が浮かび上がってくる。

ロッカーもシステムもアマゾン持ち

 そもそも日本の場合はAmazon Hubが始まる以前から、ローソンやファミリーマート、ミニストップのコンビニ店頭やヤマト運輸の営業所でアマゾン商品を受け取ることが可能だった。ただしこれはコンビニ各社やヤマト運輸が提供する店頭での荷物受け取りシステムにアマゾンが乗り入れる形だった。

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