玩具チェーンの「Toys“R”Us」は発祥の地である米国で、運営会社が2017年に倒産したことによって全店が閉鎖済みである。ところが2019年の年末商戦に併せて同ブランドが米国内で復活する。名門小売りチェーンの数奇な運命は同業者にとって教訓になるだろう。

 日本の「トイザらス」は運営会社が別のため今も元気に営業しているが、米国の運営会社であるトイザラス(Toys "R" Us)は2017年9月にチャプター11(米連邦破産法11条=日本の民事再生法に相当)を申請。再建に名乗りを上げる投資家や企業が現れなかったため、2018年までに700店以上あった全店舗が閉鎖していた。

カテゴリーキラーがショールームに

 そんなToys "R" Usブランドを復活させると2019年7月に発表したのは、米サンフランシスコに拠点を置くスタートアップのベータ(b8ta)だ。ベータはスマート家電などが試せるショールーム型の店舗「b8ta」を米国で展開する。ここで言うショールーム型店舗とは、商品の販売を収益源とするのではなく、消費者に商品を試してもらい、その反応をデータとしてメーカーに提供することに特化している店舗を指す。

米ベータが復活させる「Toys“R”Us」店舗のイメージ図
出典:米ベータ
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 そのためにベータは店舗に150台ものカメラを設置し、消費者が商品の前に立ち止まったり実際に手を触れたりした時間を秒刻みで計測している。消費者が商品に関して店員と交わした会話も全て書き起こしてメーカーに報告する。小売店は近年、店頭で商品をチェックだけして実際の購買はネットで済ませる「ショールーミング」という消費者行動に悩まされている。ベータはショールーミングを収益源に変えようとしているわけだ。

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