実家で使っているインターネット回線の契約も確認しておく。プロバイダーから付与されたメールアドレスを、親族が使い続けている話はよく耳にする。そのプロバイダーが承継できない規約だと、契約者の没後は契約を解除するしかなく、付与されたメールアドレスが軒並み消失してしまう。契約書類を取り出して名義は誰になっているのかを確認しよう。併せて、そのプロバイダーが承継に対応しているかを調べておくとよい。

その2 互いのデジタル資産を伝え合う

 次は互いのデジタル資産の確認だ。しかし、デジタル系の持ち物を思い付くまま挙げていっても切りがない。以下に絞って、できる範囲で共有しておこう。基本的には第11回で取り上げた項目と同じだ。

  • いざというときに見てほしい端末(パソコン、スマートフォン、携帯電話など)の確認
  • ネット銀行・証券の口座、オンライン保険の有無
  • FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨などの取り引きの有無

 端末のパスワード(パスコード)や口座情報などを共有するのはセキュリティー上よろしくないので、話し合いでは「お金関連も仕事関連もスマホに集約しているよ」「FX口座は持っているよ」「お母さんのパソコンにあるのがすべて」というように、所在を伝え合うくらいで十分だろう。

 その上で、それぞれが端末のパスワード(パスコード)や口座の名義などを紙に書いて実印や預金通帳と共に保管しておくのが理想だ。そこまでいかなくても、話し合いを通じてデジタル遺品のリスクが少しでも共有できれば十分な成果だろう。

筆者が作成したデジタル資産メモ。こちらは共有せず、それぞれが自宅に戻ってから記入して保管しておけば十分だ。
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