私は月に1回のペースで「異能エンジニアの肖像」という連載を日経 xTECHに掲載している。優れた能力を持つエンジニアにインタビューし、現在の仕事やこれまでの人生でどのように技術に関わってきたかを紹介するものだ。

 これまで、この連載は有料読者向けのコンテンツとして公開してきた。それだけの価値があるインタビューだとは自負しているが、どうしても読者は限られてしまう。

 より広い読者に読んでもらうために、この連載の記事を無料で公開したいと筆者は思っていた。このほど編集部の方針により、日経 xTECHの無料登録会員であれば、過去の記事を含め無料で読めるようになった。これを機会に、ぜひ幅広い読者に読んでほしいと思っている。

 昨日と本日の2回でインタビューを掲載しているIdein 代表取締役/CEOの中村晃一さんを含め、この連載ではこれまで14人のエンジニアの方のインタビューを掲載してきた。いずれも素晴らしいエンジニアだが、その中から特に印象に残っている数人を紹介したいと思う。

記事の力を改めて知らされた

 この連載で最初に取り上げたのが園田裕貴さんだ。本名よりも「Yugui(ゆぐい)」というハンドルネームで呼ばれることが多い。私もそれに倣って、Yuguiさんと呼ぶことにしよう。

 Yuguiさんと初めて会ったのは、確か2005年だったと思う。もう10年以上も前だ。その頃からひときわ目立った存在で、私から雑誌の記事や連載をお願いしたこともある。プログラミング言語のRubyやソフトウエア開発に関するものだ。いい意味でぶっとんだ内容の原稿を書いてくれた。編集は大変だったが。

 その後、私が仕事上でとても失礼なことをしてしまったこともあり、疎遠になってしまった。にもかかわらず、このインタビューを快く受けてくれたことには感謝の思いしかない。

 この連載では、インタビューを2回か3回に分けて掲載している。Yuguiさんを取り上げたインタビューの第1回のタイトルは「性同一性障害の私に居場所を与えてくれたWeb業界」である。

 私は彼女が性同一性障害であることはもちろん知っていた。しかし、取材当日までは、性同一性障害の話題について無理に取り上げる必要はないと考えていた。この連載の趣旨は、優れたエンジニアを取り上げ、そこから学ぶことだ。優れたエンジニアであることと性別がどうのということに直接の関係はない。

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