日本一長い道路トンネルはどこにあるか、ご存じだろうか。県境の険しい山間部などではなく、実は東京都内の市街地直下にある。全長は18.2km。首都高速道路中央環状線の山手トンネルだ。

 山手トンネルは北側から順次、完成していった。2007年(平成19年)12月に首都高5号池袋線の熊野町ジャンクション(JCT)―4号新宿線の西新宿JCT間が、10年(平成22年)3月に西新宿JCT―3号渋谷線の大橋JCT間が、15年(平成27年)3月に大橋JCT―湾岸線の大井JCT間がそれぞれ開通。これによって首都高中央環状線は、東京外かく環状道路(外環道)、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を含む「首都圏3環状道路」の中で、リングが最初に完成した。

山手トンネルは北行き、南行きがそれぞれ2車線ずつ。大部分は山手通りの直下を通るが、大井JCTに近い南側の区間は目黒川の下を進む(写真:大成建設JV)
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JR大崎駅付近。トンネルが山手通りの直下から目黒川の直下に移る区間で、線形が蛇行する(写真:大成建設JV)
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山手トンネルの位置。首都高中央環状線の西側部分に当たる(資料:日経コンストラクション)
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山手トンネルを掘進したシールド機のうちの1台。カッタービットは交換不要の高い耐久性を持たせたり、シールド機の内部から交換できるようにしたりと工夫した(写真:大村 拓也)
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トンネルの外壁となるセグメントを運搬する様子(写真:大村 拓也)
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 山手トンネルの大半はシールド工法で掘削した。特に大橋JCT―大井JCT間は2台のシールド機が北行き、南行きの本線トンネルをそれぞれ約8kmにわたって掘進。シールド工法における日本最長掘進記録を更新した。

 工事でとりわけ問題となったのは、本線トンネルとランプトンネルが分岐・合流する部分の施工だ。交通量の多い地上への影響をできる限り抑える必要があった。

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