フリマアプリ最大手のメルカリが2019年2月、スマートフォン決済サービスに参入した。小泉文明社長が描く勝利の方程式は、国内1200万人の利用者を誇るフリマアプリとの好循環を生み出すことだ。AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーにさらなる成長を託す。

(聞き手は大和田 尚孝=日経 xTECH IT 編集長、玉置 亮太=日経 xTECH/日経コンピュータ)

2019年2月にスマートフォン決済サービス「メルペイ」を始めました。スマホ決済サービスとしては後発ですが、メルカリならではの強みは何でしょうか。

 ユーザーフレンドリーとユーザーファーストを徹底していることですね。フリマアプリ「メルカリ」もそうですが、お客様に使ってもらえるサービスにすることを何より大事にしています。

 メルカリを使って売上金がアカウントにたまったら、今までは銀行口座から現金を引き出して使うケースがほとんどでした。スマホ決済サービスを提供することで、お客様の利便性が高まります。決済の履歴データについても、様々な便利なサービスに生かせるでしょう。

小泉 文明(こいずみ・ふみあき)氏
2003年、大和証券SMBC(現 大和証券)入社。ミクシィやディー・エヌ・エーなどの株式上場(IPO)を実現させる。06年、ミクシィ入社。08年取締役に就任。13年12月メルカリ入社。14年同社取締役に就任。17年4月より取締役社長兼COO(現職)(写真:村田 和聡、以下同)
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ユーザーフレンドリーの具体策は。

 メルカリのユーザーさんなら特別なことを考えなくても使い始められる点です。

 例えば決済用のアプリを新たにインストールする必要はありません。メルカリのアプリの中から、3タップくらいの操作で(電子マネー)「iD」登録などの作業が終わります。タップしたり入力したりする数が多いほど利用者は脱落します。使いやすさをはじめとするプロダクトの作り込みの部分が、強みであり差異化のポイントだと思っています。

メルカリの主要な利用者である主婦層や地方の利用者とキャッシュレス決済の親和性をどうみていますか。

 メルカリは日本全国の主婦の方々に支えていただいているサービスです。実は都市部よりも地方のユーザーさんのほうが、メルペイには相性が良いと思っています。

 今までのキャッシュレス決済の潜在的な利用者層はクレジットカード利用者でした。東京23区に勤めるビジネスパーソンが典型例です。クレジットカードを頻繁に使ってマイルやポイントをためるユーザーに、既存のキャッシュレス決済サービスは向いていると思います。

 一方、地方在住の主婦層はまだまだ現金決済の需要が根強い。クレジットカードやスマホ決済といった選択肢があるなかで、何ら不都合がないから何の気なしに現金を選んでいらっしゃる人が大多数ではないでしょうか。言い換えると(キャッシュレス決済に対して)まっさらな状態なので、提案のしがいがあります。利用開始のハードルを下げて現金に比べた利点が多いとお伝えする。そのうえで3回、5回、10回と使ってもらえれば習慣化するのではなかろうかと。

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