「ZOZO退店」で注目を集めたオンワードホールディングス(HD)が、その裏でデジタル活用を着々と進める。生産や物流などサプライチェーン全体の改革を狙い、DX子会社も設けた。ZOZO退店の影響とデジタル戦略について、保元道宣社長に聞いた。

(聞き手は大和田 尚孝=日経 xTECH IT 編集長、金子 寛人=日経 xTECH/日経コンピュータ)

2018年末にEC(電子商取引)サイト「ZOZOTOWN」で自社製品の販売を取りやめました。改めて退店の理由は。

 1月(のメディア取材時)にお答えしました。あれ以上でも以下でもないです(本誌注:ZOZOが始めた、商品を常に1割引きで購入できるサービスについて保元社長は取材に対し、定価で売る努力をすべきであり根本の考え方が折り合わなかったと答えている)。

保元 道宣(やすもと・みちのぶ)氏
熊本県出身。1988年東大法卒、通商産業省(現経済産業省)入省。2001年エヌ・ティ・ティ エックス(NTT-X、現NTTレゾナント)入社。2006年オンワード樫山入社。2011年オンワードホールディングス常務執行役員、2014年取締役、2015年から現職。(写真:村田 和聡、以下同)
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販売面での影響はありませんか。

 もちろんZOZOさんでの売り上げはなくなります。とはいえ自社ECオンリー主義ではなく、ほかのECサイトでは販売を続けています。今後も取りやめることは考えていません。

 オンワード樫山の場合、ECの売上高に占める自社ECサイトでの売上高構成比は85%程度、他社EC経由はZOZOさんの件があり減ったものの15%程度です。自社ECと他社ECの比率は8対2くらいが良いと思っており、そういう形になってきました。

後悔はありませんか。

 よく考えて決めたことですからね。会社の方針です。

再出店を求める顧客の声はありますか。

 あまり聞いておりません。

直営ECはマーケティングに役立つ

EC事業全体を見ると、売上高は伸びていますね。

 2018年度は当社のアパレル事業のうちECでの売上高が255億円と、前年度比で26%伸びました。アパレル全体の売上高に占めるEC比率は14%になりました。5年後をメドにEC売上高は500億円、EC比率は20%程度を目標にしています。

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