2019年9月、筆者のスマートフォンに「アセンション島」から電話がかかってきた。

「アセンション島」からの不在着信
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 みなさんはアセンション島をご存じだろうか。恥ずかしながら、筆者は今まで知らなかった。アセンション島は南大西洋に浮かぶ、英国領の火山島である。国際電話用の国番号は247、トップレベルドメインはacが割り当てられている。

 アセンション島を知らなかった筆者は、着信画面を見たときに発信地が表示されているとは思わなかった。iPhoneなどでは、連絡先に登録されている電話番号から着信があった場合には登録名が表示され、登録されていない場合には発信地が表示される。このため、「『アセンション島』っていう店か何かを登録していたかな」と考えた。そうするうちに電話が切れた。

 すぐに「アセンション島」とは何かを調べると、南大西洋に浮かぶ島だと分かった。当然のことながら、アセンション島に知り合いはいない。そこで合点がいった。筆者にかかってきた電話は、いわゆる「ワン切り」詐欺だったのだ。

電話網をまひさせたワン切り

 ワン切りとは、不特定多数に電話をかけて1~2回呼び出ししてすぐに切り、着信履歴に残った電話番号にかけさせる手口。例えば、自分が運営する有料番組に電話をかけさせて、相手に情報提供料を支払わせる。

 覚えている方も多いと思うが、2002年に国内でワン切りが大流行した。ワン切りの発信があまりにも多いために、NTT西日本では輻輳(ふくそう)が発生し、電話がつながりにくい状態になった。最大で、3分当たり約9500回の発信があったという。

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