共通ポイント業界で「4強体制」に異変が生じている。後発の楽天とNTTドコモが攻勢をかけ、老舗の「Tポイント」や「Ponta」の陣営を切り崩している。楽天はEC(電子商取引)で、ドコモは通信事業で稼いだ資金を元手に巨額のポイント還元を展開して利用者を増やし、加盟企業を引きつける。老舗2社は守勢に回っている格好だ。

 2019年3月18日、東京・港の八芳園。「楽天以上にふさわしいパートナーはいない」。楽天とポイントなどで提携したスポーツ用品店大手アルペンの水野敦之社長はこう言い切った。

握手を交わすアルペンの水野敦之社長(左)と楽天の三木谷浩史会長兼社長
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 アルペンは2019年4月1日から、全401店舗で楽天の共通ポイント「楽天スーパーポイント」をためたり、ポイントで商品代金を支払ったりできるようにした。アルペンは2006年から、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の共通ポイント「Tポイント」を使っていたが、2019年3月末で離脱し、楽天スーパーポイントに切り替えた。

 アルペンだけではない。定食店チェーンを展開する大戸屋は2019年3月末にPontaをやめて、2019年4月から楽天スーパーポイントがたまるようにした。三菱商事子会社のローソンは同じく三菱商事系のPontaを採用してきたが、2015年12月からドコモの共通ポイント「dポイント」も導入した。複数の共通ポイント陣営が秋波を送っていたマツモトキヨシホールディングスもドコモを選んだ。

ドコモは約1800億円発行

 なぜ楽天やドコモが老舗2社から加盟企業を奪えるのか。理由は大きく2つある。一つは楽天ならECやFinTech、ドコモなら通信事業で稼いだ資金を原資に、巨額のポイントを利用者に還元しているからだ。

 例えば、ドコモは2018年度に加盟企業が振り出す分を含めて1800億円規模のポイントを発行したようだ。楽天は2018年に2500億円相当のポイントを振り出した。Tポイントの年間発行額は1000億円規模との見方もあり、ドコモと楽天が大きく引き離す。

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