IT現場には問題メールがはびこっている。本特集では日経ITプロフェッショナルの過去記事を再編集した。問題メールのパターンを知り、具体的な解決策を5日間でマスターしよう。

 メールは、対面のコミュニケーションや電話と比べて、情報が誤って伝わる危険性が非常に大きい。内容について意味が分からない点や疑問点などがあっても、その場で確認できないからだ。

 「これってどういう意味?」と思っても、すぐには質問できない。読み手が自分なりの解釈をしてしまうと、誤った情報として伝わることになる。

 読み手に疑問を抱かせず、誤解を生じさせないメールを書くのは、決して簡単なことではない。文章をコンパクトにまとめる一方で、読み手に合わせて必要十分な情報を盛り込まなければならないからだ。それを実現するには、しっかりとした文章力が必要である。重要かつ複雑な内容の用件であれば、メールに加えて別途電話をかけるなどして、用件がきちんと伝わったことを確認する必要があるだろう。

 ここでは、文章表現について最低限気を付けるべきポイントを2つ挙げる。

 1つは、曖昧な言葉をできるだけ具体的な言葉に置き換えることだ。例えば、「来週までに」という言葉は、「3月1日(金)13時までに」のようにする。「先日の会議でも話がありましたが」は、「2月25日にあったCRMシステムの2次開発プロジェクトの全体会議でAさんがおっしゃった件ですが」といった具合だ。

複数の解釈が可能なメールの例
曖昧な意味の言葉、文章の係り受けに注意を払って、一意に解釈できる文章にする必要がある
[画像のクリックで拡大表示]

 もう1つのポイントは、文中の係り受けに気を付けることである。技術的な説明をする文章では、そもそも内容が複雑なため、1つの文が長くなりやすい。そのため、修飾語がどの言葉にかかっているのかが分かりにくい文になりがちだ。

 例えば、「追加したポイント管理機能の画面」といった場合、「追加した」が「ポイント管理機能」にかかるのか「画面」にかかるのかで意味が異なる。「ポイント管理機能」にかかるのなら、「追加したポイント管理機能で使用する画面」としたほうが係り受けが明確になる。

 何よりも大切なのは、意図が誤って伝わる危険性をしっかりと認識することだ。「メールをひと通り書き終えたら、必ず別の解釈ができないか、という意識で文章を見直すことを心掛けるべき」(大手メーカーに勤務するMマネージャー)である。

出典:日経ITプロフェッショナル、2005年3月号 特集「速効メール術」を改題して再編集
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。