2019年度の技術士第二次試験の筆記試験が終わった。全体的にほぼ例年通りのテーマが見られ、難度もそれほど高くなかった。増補版では、日経コンストラクションの技術士一直線に記載できなかった主な選択科目について、解答のキーワードを紹介する。まずは選択科目II-1の施工計画と建設環境だ。

1.選択科目II-1

 いずれも難問、奇問はなく、4問中1問選択するだけなら例年よりも容易だった。施工計画II-1の出題を以下に示す。

(資料:日本技術士会)
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施工計画II-1の解答ポイント

→一般的な知識を広く浅く解答すること

解説(II-1-1)

  1. 液状化の仕組み
     土粒子同士のせん断応力による摩擦によって、地盤は安定しているが、地振動により骨格が緩んで体積が減ると間隙水圧が増加。その結果、有効応力が減少する。これによりせん断応力が減少して、土粒子と地下水が混ざり合って液状化する。この時、地盤は急激に耐力を失う。
  2. 抑制する原理
    • 排水・・・過剰間隙水圧を速やかに排水し、有効応力の減少を防ぐ
    • 締め固め・・・緩い土粒子をあらかじめ振動や圧力で締め固めておく
    • 固化・・・セメントなどの固化材を用いてあらかじめ土粒子が緩まないように固化しておく

解説(II-1-2)

 国土交通省の「公共工事の入札契約方式の適用に関するガイドライン 【本編】」に記載されている。

解説(II-1-3)

3大災害 原因を含む概説 対策
墜落・転落災害 墜落・転落防止のための安全設備の不備 手すり、安全帯、作業床
建設機械・クレーンなどの災害 吊り荷の下への進入、旋回範囲内への進入、重機足場の不安定 誘導員、アウトリガー足場の確保、ワイヤ点検、玉掛け
崩壊・倒壊災害 仮設構造物の強度不足、掘削面の安全勾配不足、解体手順の不備 土留め・型枠支保工・足場の強度計算、掘削法面の安定勾配の確保、解体手順の作成・厳守

解説(II-1-4)

非破壊検査 目的 留意点
(1)反発度法 表面強度 点数を増やしてばらつきを補正する
(2)超音波法 強度、内部欠陥の有無 テストピースと比較する
(3)電磁波レーダー法 鉄筋位置、空洞探査 鉄筋が密な状態やかぶりが大きい場合は正確性に欠ける
(4)自然電位法 鉄筋の腐食状況 電位差箇所の実物目視(実際の腐食程度)と併用する
(5)赤外線サーモグラフィー法 内部欠陥の有無 温度差箇所の実物目視(実際の欠陥程度)と併用する
(6)電磁誘導法 鉄筋の位置 鉄筋が密な状態やかぶりが大きい場合は正確性に欠ける

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