2019年度技術士第二次試験の受験申込書の受け付けが、4月8日から始まる。口答試験の試問資料として使われ、合否を左右する重要な役割を果たすため、「たかが申込書」と思わずに、真剣に取り組む必要がある。19年度は試験内容が変わり、様式の変更がある可能性も否めないのでこまめにチェックしておこう。(日経コンストラクション)

 今回は、受験申込書作成時の注意点について説明する。

 受験申込書は口頭試験での重要な位置付けとなっているので、慎重に作成しなければならない。2018年度の口頭試験では例年通り、業務経歴票および業務内容の詳細について確認する質問が多かった。19年度の受験に当たっても、その傾向を踏まえて対応しておくことが必要だ。

1.受験申込書の目的

 受験申込書では、受付時の受験資格や業務経歴の内容について確認する目的がある。受験資格や業務従事期間、経歴の証明などは事務的に確認されるが、業務経歴票の業務内容欄や業務内容の詳細欄については口頭試験での試問資料として使用されるため、その点に十分配慮して仕上げておかねばならない。

 受験申込書は、最初に提出するものでありながら最後に物を言う重要な役割を果たしている。

2.受験申込書の作成準備

 受験申込書の様式は、19年4月1日以降、公益社団法人日本技術士会のホームページから入手できる。筆記試験の内容が改正されるに伴って、業務経歴票の様式が変更になる可能性があるので、早めに入手したい。本原稿の執筆段階では様式の変更は不明なので、18年度までの様式を例に説明する。提出する際には、実際の様式で確認してほしい。

 受験申込書での重要なポイントは、業務経歴票および業務内容の詳細欄の記載内容だ。自身の体験業務の中から技術士にふさわしい業務を洗い出しておかねばならない。

3.技術士にふさわしい業務とは

 業務経歴票は経験業務内容を5行にまとめて記述する。多くの受験者の場合、経験年数は受験に必要となる7年を大きく上回り、どの業務を選択したら良いか迷うことになる。

 ここでは豊富な業務経験の中から技術士にふさわしい業務を選択してほしい。

 技術士法第2条では「技術士とは、高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導を行なう者」と定義している。従って、5行にまとめる経験業務は、高等の専門的応用能力を必要とした業務ということになる。こう書くとすごく難しく捉えがちだが、高等の専門的応用能力とは、次の能力にまとめられる。

  • 問題点は何かを見つけ出す能力
  • 解決策を立案する能力
  • 解決策を試行する能力
  • 実行を踏まえて、改善策を立案する能力

 二次試験では、これらの能力を発揮した業務を「技術士にふさわしい業務」と位置付けている。そして5行の業務の内の1つの業務については、後述する「業務内容の詳述」として専門的応用能力を発揮した業務内容を記入する。

 19年度から口頭試験も変更となる。新制度の内容は図1の通り。特に業務経歴票に関連するのは、「技術士としての実務能力」で、(a)コミュニケーション、リーダーシップと(b)評価、マネジメントである。

試問事項(配点) 試問時間
I  技術士としての実務能力
(a)コミュニケーション、リーダーシップ(30点)
(b)評価、マネジメント(30点)
20分(10分程度延長の場合もあり)
II 技術士としての適格性
(c)技術者倫理(20点)
(d)継続研さん(20点)
図1 ■ 口頭試験の改正内容(総合技術監理部門を除く技術部門)
(資料:日本技術士会)

 建設部門での受験者の多くが公共事業に関わっているので、コミュニケーション能力は高いはずだ。受注者なら、発注者や住民、外注先などとコミュニケーションを取る機会は多い。リーダーシップは自分が責任者で取り組んだ内容が求められる。

 評価とは業務の成果を、自分や他人が評価していることが重要である。マネジメントとは、自分の業務内でPDCAを回しているか、または自分の業務を水平展開している点などが求められる。

日経コンストラクション技術士試験対策会員限定です。