スペイン・バルセロナで2019年2月25~28日に開催された、モバイル関連の展示会「MWC19 Barcelona」。米国などを皮切りに第5世代移動通信システム(5G)が商用サービスのフェーズへ突入する節目の年となった今回、専門家はMWCをどう読み解き、5Gの今後についてどう考えているのか。MWC会場でNTTドコモとKDDI(au)の技術系幹部に聞いた。

(聞き手は金子 寛人=日経 xTECH/日経コンピュータ)

「驚きが無い」のが商用化間近の象徴、RANの仮想化は能力や安定性に懸念

NTTドコモ 執行役員 5Gイノベーション推進室 室長 中村 武宏 氏

 毎年MWC会場に足を運んでいるが、今回はここ数年の中で驚きが無い。驚きが無いことこそが、商用化間近を象徴しているという印象を持っている。

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 今回のMWCでは5G対応の端末が至る所に展示され、基地局やコアネットワークの設備も通信機器ベンダーがさまざまなラインアップを出してきた。3GPPの計画通りに進み、商用化がまさに始まったと感じる。

 この段階で大事なのは、単なるにぎやかしのユースケースを展示するだけでなく、そこからいかに商用サービスへと舵(かじ)を切っていくかだ。そのためには技術だけでなく、ビジネスモデルを含め検討しないといけない。

 その観点で各社の展示を見ると、5Gを活用したユースケースは各社とも似たようなコンセプトを追求しており、あっと驚くようなものが無くなってきた。それは、過去のMWCで見られた、にぎやかしのような展示から現実的なサービスを見据えたものに変わってきているからだと言える。

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