COBOLは2019年で生誕60年、いわば還暦を迎えた。何かとネガティブなイメージがつきまとうCOBOLだが、実際はどうなのか。アンケートの結果から見ていこう。

 日経 xTECHが2019年3月4日から15日にかけて実施した「COBOLに関する実態調査」によると、回答者(1348人)の約6割が関連する企業(ユーザー企業は自社、IT企業は担当企業)でいまだにCOBOLを使ったシステムが存在する実態が分かった。さらに、このうち23%は「リプレースしたいが具体的な計画はない」と答えるなど、「お荷物」と化したCOBOLシステムに悩まされる現場の実情も浮かび上がった。

 では、そもそも回答者は、COBOLに対してどんなイメージを持っているのか。今回は、COBOLの短所についてアンケート結果を見ていく。いったいCOBOLの何が悪いのだろうか。

 調査では「開発言語COBOLの短所として、どのようなイメージを持っていますか」と聞いて、上位3つを挙げてもらった。以下がその結果である。COBOLの短所として最も多く挙がったのは「COBOLエンジニアの確保が難しい」(665人)だった。およそ半数の回答者がCOBOLの短所として挙げている。

COBOLに対する短所のイメージ
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 年代別に見ても、20代を除く全ての年代が人材確保の難しさを短所の第1位に挙げている。

 COBOLの短所の第2位は「新規開発案件が少ない」(424人)だった。特にIT企業に在籍する回答者が短所として挙げている。第3位は「COBOLスキルの市場価値が低い」(404人)、第4位は「古い開発言語で将来性がない」(384人)と続いた。

 アンケートの自由記入欄には、エンジニア確保の難しさを訴えるコメントが多く寄せられた。以下でいくつか紹介しよう。

 定年後の再雇用でシステム運用に従事しているが「これだけ大規模なシステムを今後継続して運用できるのか」と不安に思う。オープン系への移行を試みたが、COBOLの言語の知識とオープン系の言語の知識、業務の知識を兼ね備えた技術者を確保するのは難しく、結果的に諦めざるを得なかった。(60代、システム運用/サポート)
 数年のうちに定年によるCOBOLエンジニアの大量退職が見込まれている。だが、若い人にCOBOLエンジニアがいないので将来が不安だ。COBOLの統合開発環境の導入など開発環境の見直しを検討しているものの、それでCOBOLエンジニアが確保できるのかは不透明である。(40代、SE)

シニアSEの扱いに頭を悩ます声も

 人材確保を難しくしている最大の要因は、COBOLエンジニアの高齢化のようだ。裏返せば、COBOLに精通した高年齢のシニアSEの活用が現場では不可欠といえる。ところがコメントを見ると、そのシニアSEの扱いに頭を悩ませているという声が多かった。問題の根深さがうかがえる。

 COBOL技術者を要請すると自分よりも年齢が上の人しか来ない。結構、気を使うので疲れる。(30代、社内SE)
 COBOL案件はプロジェクトメンバーが高齢化しがちで、体力面などに問題を抱えやすい。(40代、プロジェクトマネジャー)
 COBOL技術者の高齢化によって、生産性の悪化などの課題が生じている。そのため案件へのアサインが難しいと感じる。(50代、経営層)

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