在宅医療支える医療機関、400以上の自治体で空白

選択肢ある豊かな「人生会議」ができる町へ

2019/03/12 05:00
前田 健太郎=ミーカンパニー 代表取締役

 自らが望む人生の最終段階における医療やケアについて、本人が家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い考える――。これは厚生労働省が啓発している「アドバンス・ケア・プランニング」の内容である。2018年11月30日に愛称が「人生会議」に決まった。

 しかし人生会議を経て、もしものときに望む医療サービスやケアを決めたとしても、その選択肢であるはずの在宅医療の環境整備は、地域によって追い付いていない現状が、データから明らかになった。

図1:在宅療養支援診療所・病院の整備状況
(出所:ミーカンパニー)
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 最新の医療施設データベース(SCUEL DATABASE)で、2018年7月(厚生局への届け出時点)の在宅医療を支える医療機関を調べると、全国の2割に当たる400以上の地方自治体で、いまだに環境が整っていないことが分かった。空白地域は主に東日本に目立っている。

 在宅医療を支える医療機関は、「在宅療養支援診療所・病院(在支診・病)」と呼ばれる。24時間連絡および往診可能な体制、他の医療機関との連携機能を備え、在宅医療サービスを提供する。在支診・病の数は、ここ数年、微増にとどまりあまり伸びていないのが実態だ。2018年12月時点で全国に1万5453(2017年は全国で1万5114)あり、内訳は病院が1374、診療所が1万4079となっている。

 「人生の最終段階における医療に関する意識調査」(2017年度)の結果を見ると、末期がんとなった時の療養場所の希望は、医療機関や介護施設を抑えて自宅が過半数に迫る第1位(47.4%)である。自宅で療養するときに、日々の容体に合わせ寄り添ってくれる医療サービスがあることは、本人にとっても家族にとっても、非常に重要であることは間違いない。早急に在宅医療の環境整備が求められる。

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