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「30点」のダメ出しをしたのは、栃木のテストコースを走る実験部隊だった。計測器やシミュレーションの分解能を超えた微妙な差を追究する職人たち。この差がクルマの「味」になる。どうしても譲れない。直しては走る、走っては直す。半年間限定の戦いが始まった。

「……」

 2001年冬、栃木にある日産自動車のテストコース上。テストドライバーの加藤博義と評価エンジニアの永井暁は顔を見合わせた。

「どうするよ、おい」

「まずいっすよね」

「これじゃなあ」

「あと半年ですよ、発売」

「うん、親父(おや)っさんを呼ぶか」

「それしかありませんね」

加藤博義
水野が「日産一」と認めるテストドライバー。テストドライバーの社内資格で別格となる「A-S」を持つ。(写真:栗原克己)

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