「プレゼンティーズム(Presenteeism)」という言葉を聞いたことがある読者も多いだろう。職場にいるものの、業務効率が低下した状態を指す。業務効率の低下は従業員自身にとっても会社にとっても悩みのタネである。

 その原因のひとつと見られているのが睡眠であり、健康経営を掲げる企業を中心に、データを起点とした睡眠対策「スリープテック」への期待が高まっている。

 その先進的な取り組みとして、従業員に約1万4000台のウエアラブル端末を貸与し、睡眠時間や心拍数、歩数などを計測している企業がある。三菱ケミカルホールディングスだ。利用しているのは米フィットビット(Fitbit)の小型活動量計「Fitbit Alta HR」。同社の日本顧客では最大規模という。

「Fitbit Alta HR」1万4000台を従業員に配布
累計8100万台以上の端末を販売し75億日分以上の睡眠データを蓄積するFitbitでは、日本国内でのBtoB事業が急激に伸びているという。既に約120社が同社の端末を従業員向けに導入。三菱ケミカルホールディングスのほかにも、三菱自動車工業など数社が1万人以上の従業員に配布しており、東京エレクトロンやクボタ、テルモ、アフラック生命保険、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険など、数千人規模での配布を実施する企業も多い。電通も3000人以上に同社端末を配布しているという。なお、フィットビットではFitbit Alta HRの後継機となる「Fitbit Inspire HR」を2019年3月に発売した(写真:Fitbit)
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 三菱ケミカルホールディングスがこの取り組みを開始したのは、2017年10月。まずはグループ主要事業会社4社(三菱ケミカル、田辺三菱製薬、生命科学インスティテュート、大陽日酸)の従業員を対象として、約1万4000人のデータをおよそ1.5年分取得。睡眠データとそのほかの健康関連データ、従業員の働き方との関連を探っている。

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