本記事は日経テクノロジーオンラインの記事を再構成したものです。

 こんにちは、世永玲生です。元家庭用ゲームのゲームデザイナーで、現在はWebプロモーションや解析、WebサイトやアプリのUI/UXの改善などの仕事を主にしています。「ソシャゲ(ソーシャルゲーム)」では、イベントやライフサイクルの設計などゲームデザインの基本をコンサルティングする仕事を時々手掛けています。

 今回のお題はズバリ「儲かるソシャゲの設計方法」です。

ソシャゲでは「ガチャ」をどう実装するかで収益が大きく左右される(イラスト:闇雲)

必ず儲かるソシャゲは作れるか?

 この連載でもたびたび言及されているように、ソシャゲと家庭用ゲームは同じゲームでもビジネスモデルが根本的に異なります。家庭用ゲームは完成品のゲームをパッケージ販売して売り上げを立てます。ユーザーはパッケージを購入しなければプレーできない代わりに、ダウンロードコンテンツ(DLC)などの追加お楽しみ要素を除けば、一度購入したら特に追加料金なしにいつまでも遊べるゲームデザインがされています。

 一方のソシャゲはF2P(フリー・ツー・プレー)、つまり基本無料でプレーできるのが普通です。無料でプレーしてもらったうえで、プレーを楽しくするさまざまな「課金アイテム」を販売して売り上げを立てます。つまり、家庭用ゲームではゲームそのものを売り切ってマネタイズするのに対し、ソシャゲではリリース後に販売する課金アイテムでマネタイズするわけです。

 ビジネスモデルの違いは当然、ゲームの設計にも影響します。ソシャゲでは、ゲームがどれだけ面白くても、無料のままいつまでも楽しく続けられたり、逆に課金アイテムを無理矢理売り付けて不快にさせたり、難し過ぎてゲームをやめたくなったりする設計だと売り上げが上がりません。ユーザーに「気持ちよく課金」してもらう仕掛けを、ゲームの設計段階から考える必要があります。

 こうしたソシャゲ独特のゲーム設計の考え方は、「気持ちよくラストまでゲームをさせる」のを第一義的に設計する家庭用ゲームとは根本的に異なります。家庭用ゲームではユーザーは最初に「購入」し、その後の課金は必要ないからです。

 そのせいもありかつては「家庭用ゲーム開発者にはソシャゲのデザインは無理」と言われた時代もありました。ただし、そんな定説はハドソン出身の山本大介氏が「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)を大大大ヒットさせて以降はすっかり過去の話です。

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