「Nintendo Switch」向けの公式VR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)がついに登場する。2019年4月12日に発売の「Nintendo Labo: VR Kit(ニンテンドー ラボ VRキット)」である(ニュースリリース関連記事)。同キットに同梱された、レンズ付きダンボール製ケース「VRゴーグルToy-Con」に、Switch本体を差し込むと、VR用HMDとして利用できる。スマートフォンと一体化してVR用HMDとして利用する、いわゆる「モバイルVR」と同じ方式と言える。

「Nintendo Labo: VR Kit」に含まれる段ボール製ケース「VRゴーグルToy-Con」にNintendo Switchを差し込んだところ。(画像:任天堂)
「Nintendo Labo: VR Kit」に含まれる段ボール製ケース「VRゴーグルToy-Con」にNintendo Switchを差し込んだところ。(画像:任天堂)
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 Switch本体と組み合わせるモバイルVRを任天堂が開発しているのではないか?という噂は、Switchの発売当初からあった(関連記事)。本体発売から2年以上が経過し、いよいよそれが現実になったかたちである。

 Nintendo Laboは、段ボール製の工作キットとSwitchの組み合わせでさまざまな電子玩具を作るシリーズだ(関連記事)。例えば、「ピアノ」や「つりざお」、「バイク」、「ロボット」を段ボールやヒモなどで作り、それにSwitchのコントローラー「Joy-Con」を組み合わせて「Toy-Con(トイコン)」を作り、それ専用のゲームをプレーする。

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VRは工作のご褒美?

 このNintendo Labo: VR Kitに、筆者は少なくとも3つの疑問がある。最大の疑問はそもそもこのキットを契機に任天堂がVRゲームに本腰を入れるのか、という点である。筆者は、ノーだと思う。任天堂はVRに対して「まだ様子見」の段階にあると考える。モバイルVRを発表したとはいえ、あくまで「Nintendo Labo(ニンテンドー ラボ)」向け工作キットの1つだからだ。

 第2の疑問は、その名称である。最初の疑問に関連するが、もしVRを前面に推すなら、もっと別の名称を付けただろう。わざわざ、Nintendo Laboブランドで出したところで、本気度は低いと考えるべきだ。

 第3の疑問はどの程度本格的なVRコンテンツをプレーできるのかという点だ。VRゴーグルToy-Conと、それに組み合わせて用いる同梱のコントローラー用キットは手で持ち続けて頭部に固定するしくみ。頭部に着けたまま、両手を使って自由にゲームをプレーできない。

 Nintendo Labo: VR Kitはもともと小さい子供もターゲットにしている。子供がスマートフォンより重いSwitch本体を長時間持ち続けるのは難しいはず。本体の質量は約297gで、Joy-Con取り付け時は約398gとなる。この重さで、しかも子供が手で支えて使うことを考えると、せいぜい数分間で楽しめるような短めのVRコンテンツが中心になると予想できる。

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