パナソニックやLIXIL、KDDI、イッツ・コミュニケーションズなど、様々な企業がスマートホーム(IoT住宅)のプラットフォームを狙い、しのぎを削っている。2019年はこの覇権争いが激しくなるとともに、多種多様な企業がIoT市場に乗り出してきそうだ。

 本連載の第2回は、IoT住宅のプラットフォームに欠かせないデバイスについて解説する。なかでもここ最近、動きが活発になってきた建材・設備メーカーの取り組みを中心に見ていこう。各社のニュースリリースやイベントなどの情報を基に分析する。

IoT機能を搭載するスマートフォンで鍵の施錠と解錠を可能にしたLIXILの玄関ドア(写真:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

HEMSを核に連携システムを構築

 建材・設備メーカーが2017年以降に発表したIoT化への取り組みを見ていると、スマートフォン(スマホ)とAIスピーカー(スマートスピーカー)の登場が大きな転換点となっていることが分かる。特にスマホは、建材・設備のネットワーク化において、無視できない存在のようだ。

 建材や設備を連携させて操作するといったネットワーク化は、住宅業界にとって目新しいものではない。1990年ごろ、住宅の進化の1つとして、ホームオートメーション(HA)が注目を集めていた。カーテンを電動で開け閉めしたり、エアコンを制御したりする自動制御などが可能で、実証実験がブームとなっていたのだ。

 その後、エネルギー制御を目的としたホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)を核にしたスマートハウスが登場。太陽光発電システムや照明器具などを連携させてエネルギーを管理する機能が採用されるようになっていった。

 これらの過程で誕生した機器連携の通信規格のJEM-A 1427(通称、ジェマ)やECHONET Liteは今でも活用されており、住宅内における機器連携の基盤となっている。両規格を連携させる変換アダプターを活用すれば、HEMSを通じた一括操作も可能だ。

 国が進めていたZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の施策が後押しとなってHEMSを採用した住宅が増えたこともあり、日本の住宅業界では、HEMSを核にした宅内連携システムが、共通のプラットフォームとして構築されつつあった。IoT住宅の業界マップで示した「HEMS」「JEM-A 1427」「ECHONET Lite」のエリアにいるプレーヤーたちは、その中核を担っていたわけだ。

IoT住宅の市場で活躍する、主なプレーヤーをマッピングした。2017年から19年1月までの期間を目安に、IoT住宅に関連するニュースリリースを出していたり、イベントなどを実施していたりした企業を取り上げた(資料:日経 xTECH)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら