「流れるような空間構成と巧みな断面形状、緻密な構造体のディテールとおおらかな屋根のシルエットによって生み出された造形は、この時代を代表するモニュメント」──。

 建築史家の松隈洋氏(京都工芸繊維大学教授)がそう評するこの建築が、お分かりだろうか。

4階の天井。何の建物か分かりますか?(写真:松村 芳治)
[画像のクリックで拡大表示]

 あえて室内の写真から始めてみたが、50歳以上の建築関係者なら一瞬で分かるだろう。「関西国際空港旅客ターミナルビル(現・第1ターミナルビル)」だ。

 現在編集中の書籍「検証 平成建築史」(2019年4月1日発行予定、内藤廣+日経アーキテクチュア著)のための企画として、「平成の10大建築」を選定した。建築分野のキーパーソン20人に「私の平成建築10選」を挙げてもらい、その得票数で「平成の10大建築」を選定した(20人の顔ぶれはこちらを参照)。その結果を一足先に、カウントダウン形式でお伝えする。

〈平成の10大建築─7位〉(5票獲得した同数7位が4件)
関西国際空港旅客ターミナルビル
設計:レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ・ジャパン(協力:オーヴ・アラップ&パートナーズ・インターナショナルリミテッド)、パリ空港公団、日建設計、日本空港コンサルタンツ
竣工:1994年(開港は同年9月4日)

旅客ターミナルビル4階、国際線出発階の現況(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 推薦者の1人である磯達雄氏(建築ジャーナリスト)のナビゲートで、この施設を見てみよう。

(ここまで宮沢洋=日経アーキテクチュア編集長、以降は磯達雄=建築ジャーナリスト)

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら