2018年11月に銀行業への参入を表明したLINE。月間利用者7800万人を抱える強みをどう生かし、2020年の開業を目指すのか。金融業界に与える本当のインパクトとは。その深層を、日経FinTech2018年12月号の特集から読み解こう。

(写真:つのだよしお/AFLO)

 「米Googleや米Amazon.comが銀行を始めたら太刀打ち出来るのか」──。金融業界で長らく取り沙汰されてきたプラットフォーマー脅威論に対する一つの答えが出る。2018年11月27日、LINEが銀行業への参入を表明した。2018年1月にLINE Financialを設立して以降、怒濤のごとく金融分野で新サービスを打ち出してきたLINEが、満を持して金融業の本丸に駒を進める。2019年春にも、新銀行の準備会社を設置。2020年の開業を目指す。

 LINE最大の強みは、月間利用者数7800万人という巨大な顧客基盤にある。邦銀最大となる約4000万口座を抱える三菱UFJ銀行の倍近い数字だ。

 単に数が多いだけではない。毎日使う利用者が実に85%を占める。日本国民の約半数の生活に深く根ざしたネット事業者が全面的に金融業界に乗り込んできた例は過去にないだけに、既存金融機関は未知なるインパクトに備えることが急務になりそうだ。

みずほ銀行と思惑一致の理由

 「これで重要なパーツは出そろった」。LINE代表取締役社長CEO(最高経営責任者)の出澤剛氏は、新銀行の設立を一つの節目と位置づける。準備会社にはLINE Financialが51%、みずほ銀行が49%を出資。出資比率に応じて、両者が取締役を送り込むことになりそうだ。LINEがUI/UXをはじめとするサービス開発やマーケティングを担い、みずほ銀行は監督官庁対応を含めたコンプライアンス領域などを担当する。「役割分担は明確」だと、両者は口をそろえる。

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