中国の華為技術(ファーウェイ)は、人工知能(AI)コンピューティングに関する戦略をプライベートイベント「Huawei Connect 2019」(2019年9月18~20日、中国・上海)で大々的に打ち出した。その内容は、米インテル(Intel)への“宣戦布告”といっても過言ではない。同イベントの「プラチナスポンサー」にインテルが名を連ねていたにもかかわらず、である。

 ファーウェイの戦略は、自社設計のプロセッサーを軸に、そのプロセッサーを使ったボードやサーバーを開発する企業群から成るエコシステムを構築するとともに、計算能力を提供するクラウドサービスにも力を注ぐというものである。今後、深層学習(ディープラーニング)をはじめとする統計的手法に基づいたAIコンピューティングの需要が高まることから、大きなビジネスチャンスが期待できるという。同イベント2日目(9月19日)の基調講演でAIコンピューティング戦略を発表した同社クラウド&AI製品・サービス事業部門プレジデントの候金龍氏は、「これまでデータセンターの主な役割はデータの保管だったが、今後はコンピューティングが重視されるようになる」と語った。

* 正確には、傘下の海思半導体(ハイシリコン)による設計。製造は、主に台湾積体電路製造(TSMC)に委託している。
AIコンピューティングを発表するファーウェイの候金龍氏(日経 xTECHが撮影)
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 内製プロセッサーを軸にボードやサーバーのエコシステムを構築するビジネスモデルは、インテルの得意とするところだ。何より、データセンター向けプロセッサーは同社にとって“ドル箱事業”である。インテルが圧倒的優位を築いている領域に、ファーウェイは本格的に進攻しようとしている。

 候氏による基調講演の直後に開催されて報道機関向け説明会では、候氏に対して今後のファーウェイとインテルの関係を尋ねる質問が相次いだ。すぐに両社の商圏が重なるとは考えにくく、候氏も「インテルとは競合する面もあるが、引き続き協業関係を維持する」という“大人の対応”でかわしていたが、いずれ火花を散らす局面が訪れそうだ。

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