前回に引き続き、2019年10月26日、27日に開催された「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2019(イケフェス大阪2019)」で「セッケイ・ロード」スタンプラリーに参加した設計事務所を西から東に順番に訪ねていく。各社の設計による大阪で進行中のプロジェクトの紹介を交えてお伝えする。

 今回はセッケイ・ロードの中央付近。オフィスの場所が200mほどの距離にある日建設計と日本設計だ。日建設計は4回目の参加で、前回は2日間で900人以上を集めるなど、設計事務所公開の集客力では群を抜いている。一方の日本設計は今回が初参加となる。

セッケイ・ロードの連携企画「社長似顔絵スタンプラリー」。似顔絵はイラストレーターとしてもおなじみ、日経アーキテクチュアの宮沢洋編集長によるもの(写真:長井 美暁)
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日建設計はハイレベルなCGを様々な工夫で展示

 まずは、日建設計大阪オフィスへ。

 同社は、CGスタジオ展「Visualize+ 建築を伝えるちから」を開催した。

日建設計CGスタジオによる膨大な量の制作物のうち200枚を一覧できる、タッチパネル式のアーカイブシステム。2025年大阪・関西万博の提案資料も(写真:長井 美暁)
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 前々回の「ランドスケープ」、前回の「イラストレーション」に続き、今年は「CG」の専門部署がこれまでに手掛けた仕事を、オリジナルの展示物や動画で紹介した。80年代のCG黎明(れいめい)期はシンプルな表現だが、パソコンやソフトの性能向上によってクオリティーが高まり、現在は写真と見まがうほどスーパーリアルな表現も可能になった。表現のバリエーションも広がり、手描きイラストとのハイブリッドスタイルなど、プロジェクトの内容に合わせて訴求力のあるタッチにしているという。

 展示方法にも工夫を凝らし、1つのプロジェクトのCGをLPレコードのジャケットサイズに収めて壁面の棚に400枚陳列。レコードショップのような風景だ。ジャケットのデザインは各CGの制作担当者が手掛け、表面では完成パース、裏面ではそのワークフローやちょっとしたテクニックなど、制作の裏側を伝えていた。

壁面では、CGをLPレコードのジャケットサイズに収めて400枚展示。展示が行われたのは普段はリフレッシュラウンジとして使われている部屋で、一角ではコーヒーや紅茶のサービスもあった(写真:長井 美暁)
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レコードショップで気になるレコードを探し出すようにCGを1枚ずつ見る。来場者数は初日だけで800人超。昨年は2日間で900人超だった。来場者はCG制作物の数の多さや、設計事務所にこのような専門部署があることに驚いていたという(写真:長井 美暁)
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多種多様な表現を動画でも紹介。日建設計CGスタジオ展「Visualize+」は東京・飯田橋の同社ビル1階ギャラリーでも2019年11月29日まで開催中。名古屋でも12月に開催予定(写真:長井 美暁)
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日建設計が設計を手掛ける「枚方市総合文化芸術センター」は2021年3月に竣工予定。京阪本線の枚方市駅に隣接する敷地は、大阪府枚方市の緑化重点地区という位置付けのため、緑豊かな施設前広場を設ける。また、広場とエントランスロビー、エントランスロビーとイベントホールは一体利用できるオープンな空間とし、市民の様々な活動を誘発する空間を提供。大ホールと小ホールには劇場での採用が初となる放射空調を採用し、空調騒音の低減と快適な空調環境の実現を目指す(資料:日建設計)
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 今回は、前回を上回る約1600人が来場した(2日間合計)。

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