日八京(日本橋、八重洲、京橋)エリアの「都市再生プロジェクト」が新たに動き出し、超高層街としての整備が丸の内側から八重洲側に移行する。八重洲口前の3地区で進行中の大規模開発の皮切りとなる、八重洲2丁目北地区再開発が2018年12月3日に着工。日本橋も、川沿いの東京駅側が2020年代の開発の核となる。日八京エリアの他のプロジェクトと併せて紹介する。

 東京駅八重洲口前に並ぶ3地区には、いずれも高さ240~250メートルの超高層タワーが計画されている。

 このうち中央を陣取る八重洲2丁目北地区再開発は、再開発組合の一員および地権者として三井不動産が関わるプロジェクトで、3地区における大規模開発の皮切りとなる。2つの街区にまたがり、交通結節機能を強化するバスターミナル、日本初出店の「ブルガリ ホテル 東京」、八重洲地下街と接続する商業施設の他、小学校や子育て支援施設を整備する。敷地面積は約1万3500平方メートル、延べ面積は約29万平方メートル。22年の完成を予定する。

 外装デザインに関しては、再開発組合側が13年にコンペを実施し、米国のピカード ・チルトン(Pickard Chilton)を起用。1997年設立の同社は、シーザー・ペリ氏の事務所出身のジョン・ピカード、アンソニー・マーケス、およひエラビー・ベケット(現AECOM)の代表を務めた経験を持つウィリアム・チルトンの3氏がパートナーとして経営する。日本には初進出となるが、前2氏はペリ事務所在籍時にヒルトン福岡シーホーク(現名称)、琵琶湖ホテルなどで日本国内の仕事を経験している。

八重洲2丁目北地区再開発の外観イメージ(資料:三井不動産)
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八重洲2丁目北地区再開発の用途断面図。再開発区域内に所在していた中央区立城東小学校が、A1棟の低層部に再整備される(資料:三井不動産)
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都市再生特別地区「八重洲一丁目6地区」(東京駅前八重洲1丁目東地区)・「八重洲二丁目1地区」(八重洲2丁目北地区)都市計画(素案)の概要より、「東京駅前の交通結節機能の強化」として街区間で連携する大規模バスターミナルの整備を記した部分。南側にもう一地区、超高層の計画がある。地下1階でJR東京駅と接続し、隣接する八重洲2丁目中地区竣工後には、東京メトロ銀座線京橋駅まで地下1階でアクセスが可能になる(資料:首相官邸ホームページ「国家戦略特別区域会議東京都都市再生分科会」第5回、2015年4月10日)
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 ピカード ・チルトン起用の決め手は、「新しい開発の中で、この土地に固有の魅力を引き出し、価値をつくっていこうとする長期的な視野を再開発組合が評価したからだ」と、三井不動産ビルディング事業三部事業グループの畑勝裕氏は説明する。同氏は、「当社も、これまでのプロジェクトのデザイナーには、外装のコンサルティングにとどまらず、その土地の歴史の中で建築がどんな価値を持ち得るかの提案を求めてきた」と語る。

八重洲2丁目北地区再開発の建設地の隣、作業所のあるビルから東京駅方向を見る。左から2人目が起工式に合わせて来日したピカード・チルトンのウィリアム・チルトン氏、その左が設計担当者のショーン・ナムグン氏、3人目から三井不動産の畑勝裕氏、竹中工務店東京本店作業所事務長の長峰竜二氏、日本在住でピカード ・チルトン側のコンサルタントとして参画するジェームス・ランビアーシ氏(写真:日経アーキテクチュア)
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再開発組合の一員および地権者として三井不動産が関わる八重洲2丁目北地区再開発の建設地。右手が東京駅八重洲口「グランルーフ」(写真:大山顕)
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