2002年の都市再生特別措置法制定後、都市開発は、大方針なき個別の「プロジェクト型」にシフトした。都の強力なイニシアチブが欠けるとされる東京は、臨海部の整備などに課題を残し、2020年を迎える。今後の東京の展望、都市のレガシーの活用、新たな公民連携の仕方などを4人の論者に議論してもらう。

(写真:澤田 聖司)
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奥森 私は日建設計の中では、比較的大きな規模の都市開発プロジェクトに関わっています。最初が東京駅八重洲口開発で、それが1つのきっかけになって、渋谷の駅前をはじめとする駅まち一体のまちづくりに参画してきました。最近では、首都高の更新と一緒に進める日本橋エリアのプロジェクトにも携わっています。

 中国、ロシアなど海外のプロジェクトにも継続的に取り組んでいます。というのは、日本の駅まち一体のまちづくりは結構、世界から注目されているんです。これに倣った検討が各国で始まっています。私が中心になって取りまとめた駅まち一体開発に関する書籍は、英語、中国語版の他、ロシア語でも出版しました。

東京駅周辺~京橋、日本橋(写真:ITイメージング)
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澤田 渋谷区の副区長という仕事に就き、3年少したちました。まさに都市整備、それから土木、環境、区民サービス、そして経営企画、財政という中長期の戦略策定のために重要となる部門を所管としています。

 渋谷区の前に4社の民間企業を経由し、マーケティング・コミュニケーションやデータアナリティクスの他、投資部門、アセットマネジメント部門を経験しています。それらを組み合わせて渋谷区全体の変革に貢献していきたい、と同じ民間出身の長谷部(健)区長や職員と共に一体となって取り組んでいます。

村木 私は学位論文でロンドンの都心居住を扱い、社会人になってからは在外研究で米オレゴン州のポートランド州立大学に行くなど、海外の都市づくりに触れる機会を持ってきました。そのため、日本の都市づくりをどうすればいいか、他の国、他の都市と比較して考えてきたところがあります。

 今は千葉大学で教えながら、国の仕事以外に、東京都では「都市づくりのグランドデザイン」(2017年策定)を検討する委員(都市づくり調査特別委員会)や、現在進行中の「東京ベイエリアビジョン」(仮称)の策定作業のために組織された官民連携チームでコーディネーターを務めています。

藤村 建築設計事務所を開設して13年になり、今は東京芸術大学で准教授を務めています。その前、2010年に埼玉県にある東洋大学の建築学科に着任したのがきっかけで、埼玉県内の幾つかの自治体の仕事に携わってきました。市民の合意形成を図りながら、公共施設をつくっていくような取り組みです。

 他に、住民が高齢化している郊外のニュータウンで空き家をどう流通させるかという課題を扱ったり、ニュータウン内の公共施設の指定管理業務を受注し、人の設計した建物を管理したりといった仕事にも携わっています。

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