「調整は予想より深くなる」(日東電工 取締役 専務執行役員 CFOの武内徹氏)。スマートフォン(スマホ)部材を主力とする同社は、2019年3月期の連結純利益が前期比16%減の730億円になる見通しを発表した(同社の2019年3月期 第3四半期決算短信のPDF)。従来予想は同4%減の840億円だったが、下方修正した。スマホ部材の変調が足を引っ張る。

 下方修正の最大の原因は、液晶や有機ELといったディスプレーパネル用の部材を中心に扱うオプトエレクトロニクス部門だ。主力製品は、偏光板や組み立て用の光学粘着剤である。中でも、中国で販売されるスマホ向けが振るわない。18年10月時点での見通しよりも、市場の状況はかなり悪化しているという。

中央が、日東電工 取締役 専務執行役員 CFOの武内徹氏(撮影:日経 xTECH)
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 影を落とすのが米中貿易摩擦だ。「摩擦が激しくなればなるほど、世界全体の需要は萎縮する」と、武内氏は懸念する。米国の製品が中国へ、中国の製品が米国へというように、製品が頻繁に行き交っていたのが、貿易摩擦によって滞るとどうなるか。「消費者にとって商品の選択肢が少なくなるかもしれない。そうなったら、買い控えが起こる可能性がある」(武内氏)という。

 武内氏は、「スマホの新しい使い方が次々に出てきている中で、旧型の端末が5年も使われ続けることは考えにくい。需要はいずれ反発するだろう」と予測する。国際政治は、手のひらが返るように急展開することもある。それでも、「今の政治情勢を見る限り、19年は厳しい状況が続くだろう」と、武内氏は語る。

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