米アップル(Apple)は2019年の最初の営業日となる1月2日(現地時間)に、2018年10~12月期の業績予想を下方修正した。これまで890億~930億ドルと予想していた売上高を840億ドルに、38~38.5%と予想していた利益率を38%にそれぞれ見直した。

 これを受け、アップルの株価は2019年1月3日に一時142ドルまで急落。2018年11月以来続いていた下落傾向に拍車をかける結果となった。

 アップルは下方修正の主な要因としてiPhoneを挙げた。特に中国の景気低迷の影響が大きく、売上高の下方修正分(50億ドル)の大半は中国市場での販売不振によるものとした。

 アップルの2018年7~9月期決算を見ると、iPhoneの売上高は全体の約59%、中国市場の売上高は全体の約18%を占める114億1100万ドルとなっており、2017年10~12月期は179億5600万ドルだった。

中国の不振より深刻な問題も

 ティム・クックCEO(最高経営責任者)は、株主に向けた書簡で中国市場の不振とは別の「誤算」についても触れた。その誤算とは、iPhoneの買い替えサイクルの長期化だ。

 アップルはiPhoneの発売以降、世界各国の携帯電話事業者と組み、2年契約でiPhoneの価格を割り引く販売形態を展開してきた。

 例えば米国では、新規加入でiPhoneを購入すると大幅な割引を受けられるが、2年以内に携帯電話回線の契約を解約すると、割引額の残存分に当たる「Early Termination Fee(早期解約違約金)」が発生する。こうして携帯電話事業者はARPU(契約当たり月間平均収入)の高い長期契約を効率よく獲得してきた。

 その一方で顧客の流動性低下による競争の沈静化や端末価格の高止まりといった弊害も生まれ、日本では政府が料金下げに介入する異例の事態を招いている。公正取引委員会はアップルと携帯電話事業者との間の契約「iPhone Agreement」まで踏み込んだ。

 スマートフォンは高性能化や機能追加が一巡したこともあり、これまで2年程度だった買い替えサイクルが2年半程度に延びている。今後はさらなる長期化も予想される。