この連載は企業に価値をもたらすデジタル変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)を組織としてどのように実践すべきかを、事例を交えつつ説明している。デジタル変革はAI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)をはじめとするデジタル技術を活用して、新たな事業やサービスの創出、顧客満足度の向上などを狙う取り組みを指す。前回はデジタル変革の方向性を示す戦略設計図を取り上げた。

(画像:123RF)

 デジタル変革は顧客に対する価値を作り出し、継続的に高めていく「価値創造サイクル」によって実行する。今回と次回はデザイン思考(デザインシンキング)を提唱したことで知られるデザインコンサルティング会社の米IDEOを例に、製品やサービスを開発する「価値創発サイクル」の進め方や勘所を説明する。

「価値創発」で製品やサービスを開発、「価値増幅」で提供

 連載第1回で触れたように、価値創造サイクルは3種類のプロセスで構成する。

デジタル変革の全体像
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価値創発サイクル:製品やサービスを開発するために以下のサイクルを回す。

  • シーズの応用仮説を策定する
  • 試作品を作成する
  • 顧客との試行を通じて評価・改良を繰り返す

価値増幅サイクル:製品やサービスを提供するために以下のサイクルを回す。

  • 価値創発サイクルで作成した試作品を実用化して「サービス部品」を生み出す
  • 顧客に提供してサービス部品を利用してもらう
  • 評価を反映して、サービス部品を改訂する

ブリッジプロセス:価値創発サイクルと価値増幅サイクルを連結する。価値創発サイクルで生み出した試作品の実用化や、価値創発サイクルへの利用結果のフィードバックなどを担う。

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