東日本大震災で富士通のデスクトップパソコンの生産拠点、富士通アイソテック(福島県伊達市)は大きな被害を受け、生産が停止した。そのわずか12日後、島根富士通が代替生産を開始する。その事業継続計画(BCP)策定の責任者を務め、その後コンサルタントとして活躍する筆者が、組立加工製造業におけるBCPの在り方を解説。行動計画のスピードをいかに速めるかが重要であり、災害での被害をいかに想定するかというアプローチには限界があると説く。(日経 xTECH)

 前回述べたように、自然災害などの危機事象の発生は防げない。被害が発生してみないとどのような行動が必要かも分からない。どのように備えていたところで、所詮危機対応は“出たとこ勝負” である。

 ビジネスのスピードが相対的に遅く、何も準備しない出たとこ勝負で間に合ったかもしれない昭和の時代に比べ、スピードが加速度的に速くなっている今の時代では、従来の対応スピードでは間に合わなくなる。言い換えると、速いスピードで悪化する経営インパクトに企業が耐えられない。このような事態が発生し得るとの基本認識を持ち、“さらに迅速な出たとこ勝負”を追求すべきなのだ(図1)。

図1 時代により変化するBCPの必要性
災害により企業経営に生じるインパクトが急激に拡大するようになった。(伊藤毅氏が作成)
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