スズキにとってインド市場は、今後の成長をけん引する生命線である。2030年には500万台の生産・販売体制を築き、シェア(市場占有率)50%を死守する。次世代技術の分野では、インドの現地法人が主導して電気自動車(EV)の開発を加速させている。専務役員で四輪技術本部長の蓮池利昭氏に、中長期の戦略を聞いた。

2017年にスズキ会長の鈴木修氏は、2030年にインドで四輪車を500万台販売する方針を打ち出した。同社のインドにおける販売台数は2017年度で165万台。18年度の販売計画は175万台である。現在の3倍近い500万台という強気の数字は、どのような根拠で算出したのか。

 当社はインドに進出した1983年度から、順調に販売台数を増やしてきた。過去にはシェアが60%を超えていた時期もある。2017年度の販売台数は165万台となり、シェアは50%を回復した(図1、2)。

図1 インドにおけるスズキの販売台数の推移
1983年度に参入してから順調に販売台数を増やしてきた。過去にはシェアが60%を超えていた時期もある。スズキの資料を基に日経 xTECH/日経Automotiveが作成。
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図2 2017年度のインド乗用車市場
マルチ・スズキが50%のシェアを握り、ホンダやトヨタ自動車など日本メーカーは苦戦する。インド自動車工業会、スズキの資料を基に日経 xTECH/日経Automotiveが作成。
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注1)スズキの2017年度の海外売上高(四輪車)は約2兆3500億円。蓮池氏が生命線というインドの売り上げは約1兆2500億円であり、約53%を占める。販売台数で見てもインドは、世界販売の約51%に達する。

 インドの新車販売市場はここ数年、年率9%の高成長が続いている。このペースが続けば、2030年に市場は1000万台に達する。当社は今後もインド市場で、50%のシェアを死守する計画だ。そのためには、500万台という生産・販売台数を実現する必要がある。

スズキ専務役員の蓮池利昭氏
1980年鈴木自動車工業(現スズキ)入社。2004年商品第二カーラインチーフエンジニア、06年常務役員、16年四輪技術本部長などを経て、17年7月から専務役員。2013年からの四輪技術本部副本部長時代には、マルチ・スズキで技術・品質・購買・生産を担当した。写真:宮原一郎

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