三菱自動車はカルロス・ゴーン氏の会長および代表取締役の職を解く一方、仏ルノー(Renault)と日産自動車との3社連合(アライアンス)は維持する。2016年、燃費不正などの不祥事から経営危機に陥った三菱自は、日産からの出資を受け、アライアンスを通じて経営再建に取り組んできた。その最中に起きたゴーン氏の逮捕。その影響について、日産出身で2016年に三菱自の副社長に就任した山下光彦氏に聞いた。

三菱自動車副社長の山下光彦氏
(写真:小林大介)
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ゴーン氏の逮捕をどう受け止めているか。

 個人的には非常に残念に思っている。ただ、三菱自の日々のオペレーションは何ら影響を受けない。2019年の技術開発計画にも変更はない。アライアンスの定期的な会合や打ち合わせも通常通り進んでいる。今後のクルマづくりには、新しい技術がどんどん必要になる。1社だけで全部をまかなえる時代ではない。アライアンスの力を結束して難しい技術開発に取り組むという方向性は変わらない。

 「規模を追求する時代は終わった」という指摘を耳にするが、ある程度の規模を持たないと、これからの技術開発は難しい。当社は単独では世界で15番手くらいだ。できることには限界がある。しかし、アライアンスを通じて世界2位の規模になると、開発できる技術の幅は大変広くなる。3社で技術を共有しながら、それぞれ独自のブランドを育てるという枠組みは非常に魅力的だ。

アライアンスはうまくいくのか。

 これまで3社を統合してきたゴーン前会長が退場する。今後は誰がどう決めるのか、新たな体制を作り上げていく必要がある。ただ、ルノーと日産は20年近く、当社も2年以上協業してきた。この土台はしっかりしているので、その中でうまくやっていけると信じている。

部品の共通化は本当に進むのか。

 それは進む。顧客が直接触れないプラットフォームやパワートレーンなどは必然的に共通になっていく。三菱自はアライアンスに加わってまだ2年くらいなので、新型「デリカ」など、現在のクルマには自社技術を使っているが、今後はアライアンスの技術を積極的に使うことになる。

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