フランス・ルノー(Renault)や三菱自動車との相乗効果拡大を目指す日産自動車。一方、車載情報システムにおける米グーグル(Google)との技術提携や、自動運転技術の高度化など、次世代に向けた独自の取り組みも加速する。専務執行役員(アライアンスSVP、製品開発担当)の中畔邦雄氏に、アライアンスにおける役割分担、Googleとの技術提携の狙い、自動運転技術の高度化に向けた進捗状況を聞いた。

日産専務執行役員(アライアンスSVP、製品開発担当)の中畔邦雄氏
日産専務執行役員(アライアンスSVP、製品開発担当)の中畔邦雄氏
1987年4月、日産自動車入社。電子電装システム開発部、日産テクニカルセンターノースアメリカを経て、電子技術開発本部IT&ITS開発部部長に就任 。その後、執行役員(総合研究所担当)、常務執行役員などを歴任し、2018年4月から現職。写真:加藤 康
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2022年までの中期経営計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」を発表した2017年9月当時、さまざまな目標を公表していた。例えば、「共通プラットフォームを2016年の2つから4つに増やし、適用台数を2016年の200万台から900万台以上に増大させる」「パワートレーンの共通化を販売台数比で従来の1/3から3/4に増やす」「電動化、自動運転、コネクテッド技術の共有により、さらなる相乗効果を創出する」「電気自動車(EV)を新たに12車種投入する」「自動運転技術を40車種に搭載する」「無人運転車両による配車サービス事業に参画する」などだ。当時から変更となったものはあるか。また、共通のプラットフォームやパワートレーンを日産、Renault、三菱のアライアンスで構築する場合、どのような役割分担で進めるのか。

 変更は特にないと考える。当時から、我々が軸として研究開発活動をしている内容に変わりはない。役割分担については、基本的には日産、Renault、これからは三菱も入ってくると思うが、それぞれの会社が過去の歴史も含めて得意としているところを担っていく。

 製品開発は2018年からアライアンスの傘の下に入った。基本的な考え方としては、日産出身のリーダーあるいは日産側がリードするのは、日産が得意としているCセグメントやDセグメント、EV、トラックである(図1)。

図1 日産のEV「リーフ」
図1 日産のEV「リーフ」
2017年に全面改良して発売した2代目リーフ。電池容量を増やして、航続距離を延ばした。加えて、アクセルペダルだけで発進、加速、減速、停止を制御できるようにする「e-Pedal」、自動運転技術「プロパイロット」、駐車支援システム「プロパイロットパーキング」を搭載した。
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 Renaultが得意とするのは、スモールセグメントのAセグメントやBセグメントで、それらについては、プラットフォームの開発はRenault側のチームがリードする。

 ただ、あくまでもアライアンスで連携して仕事をする狙いは、つくったものはアライアンスのメンバーで共有するという点からも分かるように、互いに強いところを持ち寄ることにある。

 パワートレーンについても、最近は少し電動化にシフトしているが、ディーゼルエンジンは欧州を主体とするRenaultが強かったことから、日産も基本的にはRenaultが開発した共通のディーゼルエンジンを採用してきた。一方、ガソリンエンジンは日産が強かったので、日産が主体となっている。

 EVについても、日産が初代「リーフ」から長く取り組んできたものなので、基本的には日産がリードしている。プラグインハイブリッド車(PHEV)は、三菱がアセット(資産)を持っているので、そこを軸に発展させていくところだ。

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