現実空間に仮想の映像や情報を重ね合わせて表示するAR(Augmented Reality、拡張現実感)/MR(Mixed Reality、複合現実感)技術が、産業界で急速に広がっている。立役者は、米マイクロソフト(Microsoft)が2016年に発売した光学透過型ヘッドマウントディスプレー(HMD)「HoloLens(ホロレンズ)」だ。エンターテインメント用途に先駆けて、製造業や建設業、医療など多様な現場で、HoloLensを活用して作業を効率化・見える化するシステム開発が進む。

 着々と存在感を増しているHoloLensの裏で、米グーグル(Google)や米クアルコム(Qualcomm)など複数の企業から総額23億米ドルもの資金を調達し、2015年ごろから開発が進められていた“謎”のMRグラスがついに登場した。2018年8月8日に米国の一部地域で販売開始した、米マジックリープ(Magic Leap)の「Magic Leap One: Creator Edition」である。高度な光学系と、ハイスペックなプロセッサーを搭載しながら、価格は2295米ドルと、3000ドルのHoloLensよりも安価だ。日経 xTECH編集部は、国内では入手が難しいMagic Leap Oneを入手。MR技術の専門家や、マジックリープに期待を寄せる国内企業への取材、そして恒例の分解調査を通して、「ポストHoloLens時代」のMRの今後を占う。