(写真:日経コンストラクション)
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 「そろそろ現場に戻りたいと思って、必死に考えた」。奥村組の川嶋英介は、技術提案書を書いた当時を笑いながら振り返る。

 川嶋が2015年から現場代理人兼監理技術者を務めるのは、東北自動車道の下をくぐる国道のボックスカルバートを非開削工法で構築する工事だ。自らが作成した技術提案で高得点を獲得し、1億5000万円の価格差を逆転して受注にこぎ着けた。

 総合評価落札方式で工事を発注した東日本高速道路会社が課した技術提案のテーマは、施工中の安全対策。川嶋はエアバッグ式の土留めシステムを提案した。防水シートなどに使われるターポリン製の袋を切り羽に設置して膨らませると、空気圧で土圧を相殺して、切り羽の崩壊を防げる仕組みだ。「イメージは持っていたが、実績が無いどころか、まだ試作もしていなかった」と川嶋は打ち明ける。

SFT工法で施工中の様子(写真:奥村組)
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エアバッグ式土留めシステムを箱形ルーフ内で膨らませた状況(写真:奥村組)
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 受注後に急ピッチで開発して特許を取得。現場で運用して効果を実証した。

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